こんにちは
公認心理師のツナカンです。
ふだんは,教育支援センター・適応指導教室で
カウンセラーとして
お子さんや,親御さん,先生方の応援をしています。
学校に行っていると色々なことがあります。
そして,辛いことや悲しいことも経験します。
そんな時に頼れる場所が適応指導教室です。
最近では
適応指導教室を
お子さんがネットで調べることも
簡単にできるようになりました。
すると
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どうやったら適応指導教室に通えるの?
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2021/02/-e1613097107974.jpg)
不登校じゃなくても,適応指導教室に通えるの?
等という疑問もわいてきます。
また,そんなお子さんの様子を見た親御さんも
同じような疑問を持つこともあるでしょう。
今回は
不登校じゃなくても適応指導教室に通う方法
について解説します。
これまで適応指導教室で
お子さんを受け入れてきましたが
全てのお子さんが不登校というわけではありません。
最初から結論を言うと
不登校になる前に適応指導教室に通える
のです。
不登校じゃなくても適応指導教室に通える4つの理由
適応指導教室は子どもの社会的自立を応援するために
市町村に作られている場所です。
ですから,不登校以外でも
さまざまな事情で利用されています。
その事情のいくつかをご紹介します。
- 登校渋り
- 体調不良
- 心理的に不安定
- いじめの被害者
その①:登校渋り
そもそも 不登校とは年間30日以上の欠席 と
定義されています。
休みが多くても30日に満たない場合には
〝登校渋り“と呼ばれて
配慮が必要な子であると学校で認識されます。
実際には,遅刻や欠席あるいは放課後登校をしていて
休みが30日以下であれば
不登校とはカウントされません。
しかし,お子さんの状態を見て
適応指導教室の方が勉強や生活状況が良くなりそう
と判断されれば
適応指導教室を勧められることがあります。
また,家庭から学校に持ちかけることで通室できることもあります。
その②:体調不良
何らかの事情で体調不良が長く続いた場合や
発達の偏りから刺激に敏感すぎて
学校が合わないという場合も
適応指導教室を利用できる可能性があります。
そういう場合は,遅刻や早退,登校渋りが出てくることがありますので
それをきっかけに適応指導教室を勧められることがあります。
そうした場合には,病院を受診して
何らかの診断や医師の所見
をもらうとなお良いでしょう。
その③:心理的に不安定
何らかの原因によるものや
原因不明の心理的不安定というものもあります。
学校は色々な刺激がありますので
むしろ原因を特定する方が難しいこともあります。
そうした場合に,一時的な避難場所として
適応指導教室を勧められることがあります。
ただし,その前段階として保健室や相談室登校を勧められたり
することが多いようです。
個人的にも,学校から離れることのデメリットはあると思っていますので
メリットとデメリットを天秤にかけながら
適応指導教室の利用につなげるのが良いでしょう。
その④:いじめの被害者
いじめの被害児の利用もあります。
いじめを受けると当然ながら学校には行きにくくなります。
それが登校渋りに繋がり
適応指導教室の利用に繋がります。
いじめは,学校の立場からすると
解決 → 早期の学校復帰 というのが
第1目標になるので
それが実現できずに適応指導教室の利用につながるのは
学校の心苦しさが滲み出ているのを感じることもあります。
とは言え,一番大切なのは
お子さんの心と身体と,勉強する権利です。
いじめが原因で学校に行けなくなったのなら
適応指導教室の利用を考えるべきです。
私の経験だけでいうと
通室の理由が,いじめである場合
わりと早く学校に復帰できています。
いじめに絡んだ子どもたち以外にも
友だちがいたり
学校側も,虐めの再発予防の対策をとるからかもしれません。
転校することで通室が解消するケースもあります。
適応指導教室は狭き門
ここまで読んでいただければわかる通り
適応指導教室に通うには
不登校の前の段階である 登校渋り であることが条件です。
不登校になる前の予防的な対応として
適応指導教室は利用できることがあります。
子どもの立場からすれば
「嫌なことがあったから」
「学校が嫌だから」
という説明になるでしょうが
実際に適応指導教室に通室するには
他人から見ても
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適応指導教室の方がこの子にはよさそうだな
と思ってもらえる材料が必要です。
そのカギとなるのは
- 休みの日数
- 遅刻や早退の日数
- 医者の所見や診断書
- いじめの事実
という客観的な情報です。
2019年時点で
適応指導教室に通えた子は
小中学生では 約20000人 です。
小学生の人数は約642万人,中学生は約325万人
ですから,約0.002%の狭き門です。
※ 不登校の未然防止の観点からの話ですので,不登校児童生徒数ではなく全体の児童生徒数と比べています。
適応指導教室に通いたいお子さんへ
この記事を読んでくださっているのが
まだ時々は学校に行けているお子さんだったら
こんな人たちに相談することをおススメします。
- 保護者
- 保健室の先生
- 担任の先生
- スクールカウンセラー
誰からでも良いので,話しやすいと思う人に
適応指導教室に通うことを切り出してみましょう。
保護者や,こうした学校のスタッフは
ネットワークでつながっているので
きっとあなたの希望を伝えてくれるでしょう。
実際に通えるようになるには
学校の先生たちと,保護者と,子どもの三者で
話し合いをすることになるでしょうから
時間がかかることもあると思います。
まとめ
今回は, 適応指導教室に通いたい子に向けて
不登校じゃなくても適応指導教室に通えるようになる方法
を解説しました。
不登校を予防するために
- 登校渋り
- 体調不良
- 心理的に不安定
- いじめの被害者
等のケースでは
早めに適応指導教室に通えることもあります。
しかし,実際に通室できるようになるのは簡単ではありません。
自分ができる範囲で学校とつながっているうちに
学校の状況が良くなる可能性もあります。
適応指導教室の利用も考えながら
学校の状況も観察してみる
そんなあり方が良いでしょう。
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