不登校じゃなくても適応指導教室に通える4つの理由

不登校支援

こんにちは

公認心理師のツナカンです。

ふだんは,教育支援センター・適応指導教室で

カウンセラーとして

お子さんや,親御さん,先生方の応援をしています。

 

学校に行っていると色々なことがあります。

そして,辛いことや悲しいことも経験します。

そんな時に頼れる場所が適応指導教室です。

 

最近では

適応指導教室を

お子さんがネットで調べることも

簡単にできるようになりました。

 

すると

どうやったら適応指導教室に通えるの?

 

不登校じゃなくても,適応指導教室に通えるの?

 

等という疑問もわいてきます。

また,そんなお子さんの様子を見た親御さんも

同じような疑問を持つこともあるでしょう。

 

今回は

不登校じゃなくても適応指導教室に通う方法

について解説します。

 

これまで適応指導教室で

お子さんを受け入れてきましたが

全てのお子さんが不登校というわけではありません。

 

最初から結論を言うと

不登校になる前に適応指導教室に通える

のです。

 

 

 

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不登校じゃなくても適応指導教室に通える4つの理由

適応指導教室は子どもの社会的自立を応援するために

市町村に作られている場所です。

ですから,不登校以外でも

さまざまな事情で利用されています。

 

その事情のいくつかをご紹介します。

  • 登校渋り
  • 体調不良
  • 心理的に不安定
  • いじめの被害者

 

 

その①:登校渋り

そもそも 不登校とは年間30日以上の欠席 と

定義されています。

休みが多くても30日に満たない場合には

〝登校渋り“と呼ばれて

配慮が必要な子であると学校で認識されます。

実際には,遅刻や欠席あるいは放課後登校をしていて

休みが30日以下であれば

不登校とはカウントされません。

 

しかし,お子さんの状態を見て

適応指導教室の方が勉強や生活状況が良くなりそう

と判断されれば

適応指導教室を勧められることがあります。

また,家庭から学校に持ちかけることで通室できることもあります。

 

その②:体調不良

何らかの事情で体調不良が長く続いた場合や

発達の偏りから刺激に敏感すぎて

学校が合わないという場合も

適応指導教室を利用できる可能性があります。

そういう場合は,遅刻や早退,登校渋りが出てくることがありますので

それをきっかけに適応指導教室を勧められることがあります。

 

そうした場合には,病院を受診して

何らかの診断や医師の所見

をもらうとなお良いでしょう。

 

その③:心理的に不安定

何らかの原因によるものや

原因不明の心理的不安定というものもあります。

 

学校は色々な刺激がありますので

むしろ原因を特定する方が難しいこともあります。

そうした場合に,一時的な避難場所として

適応指導教室を勧められることがあります。

 

ただし,その前段階として保健室や相談室登校を勧められたり

することが多いようです。

個人的にも,学校から離れることのデメリットはあると思っていますので

メリットとデメリットを天秤にかけながら

適応指導教室の利用につなげるのが良いでしょう。

 

その④:いじめの被害者

いじめの被害児の利用もあります。

いじめを受けると当然ながら学校には行きにくくなります。

それが登校渋りに繋がり

適応指導教室の利用に繋がります。

 

いじめは,学校の立場からすると

解決 → 早期の学校復帰 というのが

第1目標になるので

それが実現できずに適応指導教室の利用につながるのは

学校の心苦しさが滲み出ているのを感じることもあります。

 

とは言え,一番大切なのは

お子さんの心と身体と,勉強する権利です。

いじめが原因で学校に行けなくなったのなら

適応指導教室の利用を考えるべきです。

私の経験だけでいうと

通室の理由が,いじめである場合

わりと早く学校に復帰できています。

 

いじめに絡んだ子どもたち以外にも

友だちがいたり

学校側も,虐めの再発予防の対策をとるからかもしれません。

転校することで通室が解消するケースもあります。

 

 

適応指導教室は狭き門

ここまで読んでいただければわかる通り

適応指導教室に通うには

不登校の前の段階である 登校渋り であることが条件です。

不登校になる前の予防的な対応として

適応指導教室は利用できることがあります。

 

子どもの立場からすれば

「嫌なことがあったから」

「学校が嫌だから」

という説明になるでしょうが

実際に適応指導教室に通室するには

他人から見ても

 

適応指導教室の方がこの子にはよさそうだな

と思ってもらえる材料が必要です。

 

そのカギとなるのは

  • 休みの日数
  • 遅刻や早退の日数
  • 医者の所見や診断書
  • いじめの事実

という客観的な情報です。

 

2019年時点で

適応指導教室に通えた子は

小中学生では 約20000人 です。

小学生の人数は約642万人,中学生は約325万人

ですから,約0.002%の狭き門です。

※ 不登校の未然防止の観点からの話ですので,不登校児童生徒数ではなく全体の児童生徒数と比べています。

 

 

 

 

適応指導教室に通いたいお子さんへ

 

この記事を読んでくださっているのが

まだ時々は学校に行けているお子さんだったら

こんな人たちに相談することをおススメします。

  • 保護者
  • 保健室の先生
  • 担任の先生
  • スクールカウンセラー

誰からでも良いので,話しやすいと思う人に

適応指導教室に通うことを切り出してみましょう。

 

保護者や,こうした学校のスタッフは

ネットワークでつながっているので

きっとあなたの希望を伝えてくれるでしょう。

 

実際に通えるようになるには

学校の先生たちと,保護者と,子どもの三者で

話し合いをすることになるでしょうから

時間がかかることもあると思います。

 

 

 

まとめ

今回は, 適応指導教室に通いたい子に向けて

不登校じゃなくても適応指導教室に通えるようになる方法

を解説しました。

不登校を予防するために

  • 登校渋り
  • 体調不良
  • 心理的に不安定
  • いじめの被害者

等のケースでは

早めに適応指導教室に通えることもあります。

 

しかし,実際に通室できるようになるのは簡単ではありません。

自分ができる範囲で学校とつながっているうちに

学校の状況が良くなる可能性もあります。

適応指導教室の利用も考えながら

学校の状況も観察してみる

そんなあり方が良いでしょう。

 

そんな時にヒントになりそうな記事
⇒ 不幸なあなたが今すぐできること
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