【学校嫌い】学校は好きにならなくていい,行きたくない時の対処法

不登校支援

こんにちは ツナカンです。

私はふだん

適応指導教室のカウンセラー(公認心理師)として

不登校のお子さんや

子育てに悩む保護者の方

学校の先生方

の応援をしています。

 

不登校でも,不登校でなくても

学校に行きたくない

そういうお子さんはたくさんいます。

むしろかなりの数いるでしょう。

 

そんなお子さんの様子を見ると

なんでそんなに学校が嫌なの?

と質問してみたり

 

逆に

もともと学校なんて行きたいところじゃないよね

と理解できることもあるのではないでしょうか。

こんな風に学校に行きたくない,お子さんの気持ちに

どんな風に答えてあげればよいのでしょうか。

また,お子さんはどんな風に

乗り切ればよいのでしょうか。

 

 

そこで今回は

学校に行きたくない時の気持ちの整理の仕方

についてご紹介します。

 

この記事を読んでもらえれば

こんなことがわかります。

  • 学校は好きにならなくていい,行きたくない時の対処法4つ
  • 子どもが学校に行きたくない理由
  • どのくらいの子が不登校になるのか

 

お子さんは,学校に行きたくないと思ったとき

自分で気持ちをコントロールできるようになるし

保護者は,お子さんが「学校に行きたくない」と言ったときの

対処法がわかるでしょう。

 

実際,私も学校が好きではない時期がありました。

それでも何とか大人になっていますし

今関わっているお子さんたちにも

学校に行きたくない時の対処法を伝え

試してもらったりもしています。

 

そして不登校になってからでも

学校に行けるようになっている子もいるのです。

 

 

 

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学校は好きにならなくていい,行きたくない時の対処法

最初に結論ですが

学校は好きにならなくていい

学校嫌いは直らないし,直す必要もない

のです。

 

学校は大人には行かせる義務はありますが

子どもは行く権利があります。

しかし,実際には子どもも義務的に学校に行きます。

 

ですから,子どもにとっては苦痛だし

学校に行きたくないことがあっても自然なことです。

では,そんな学校に行きたくない時には

どうすればよいのでしょうか

その方法は以下の通りです。

  • 帰宅後にご褒美を用意する
  • 時々授業を抜ける
  • ひたすらやり過ごす
  • 水曜日か木曜日を休む

 

ところで,人は食べ物に好き嫌いがあるのが自然です。

子どもであればなおのことです。

嫌いな物を全部食べなくても生きていられるし

代わりの食べ物で栄養を摂ることもできます。

 

学校も同じです。

学校が持っている機能の全てを吸収しなくても

成長していくことはできます。

また,代わりのもので補うこともできるのです。

 

 

その①:帰宅後にご褒美を用意する

〇方法

例えば,いつもよりも少しゲームの時間を長くするとか

甘いものを用意しておく,等

何でもよいので家に帰ってからの楽しみを用意しておきます。

すると,学校に行きたくない気持ちはあっても

学校に行こうとする気持ちになります。

ポイントは,学校から帰ってきてから

というところです。

 

〇注意点

この方法で絶対やってはいけないのは

学校に行く前にご褒美を味わってしまうことです。

そうすると,かえって学校に行きたくなくなるし

学校に行かないことが定着してしまいます。

また,学校に行くのに見合ったご褒美でなければならず

過剰すぎても良くありません。

 

例えば

一日学校に行ったからスマホを買ってあげる

などは,完全な行き過ぎです。

そんなことしちゃうなんてことあるの?

と思う方もいるかもしれませんが

これに近いような話は珍しくありません。

 

 

〇メリット・デメリット

メリットは学校に行く気になることです。

デメリットは,お金がかかったりすることです。

できるだけねぎらいや,ほめる言葉

ご褒美にしても少額にしましょう。

 

 

その②:時々授業を抜ける

〇方法

先生に体調不良を伝えて

たまに授業を抜けさせてもらいます。

そして保健室で休ませてもらいます。

 

〇注意点

いつも同じ授業科目を抜けていると

勉強に遅れが出てしまうので

適度に教科を散らすようにします。

また保健室では,たいてい一時間程度しかおられず

それ以上になると保護者に連絡が行き

帰宅を促されますので

本当に調子が悪いのでなければ

一時間後には授業に戻りましょう。

 

〇メリット・デメリット

メリットは適度な回数であれば

割と大目に見てもらえるところです。

デメリットは,度を過ぎると

先生に配慮が必要な生徒と認識されます。

大事にする気がないのであれば

回数は加減するようにしましょう。

 

 

その③:ひたすらやり過ごす

〇方法

ただひたすらに時間をやり過ごします。

学校に対して

楽しかったらいいのに

とか

つまらないから行きたくない

と思うということは,その気持ちの裏には

「楽しい場所であってほしい」という期待がある証拠です。

 

残念なことに学校には

“子どもたちに楽しい場所を用意しよう”等という機能はないのです。

もちろん,そうなるように努力している先生は

少なからずいるとは思いますが

それは学校そのものの機能ではなく

あくまでも先生の個人的な努力なのです。

 

ですから感情を込める必要もありません。

必要な知識や知恵を身に着けましょう。

なんなら,数日くらいは全く別のことを

考えて過ごしていても大きな問題はありません。

 

〇注意点

あまりにもうわの空だったり

反応が鈍かったりすると

先生や友だちから心配されたり

冷たい人だと思われます。

せめて愛想笑い,苦笑いくらいはしましょう。

 

〇メリット・デメリット

メリットとしては

感情を揺さぶられないのでストレスも少ない

消費エネルギーも抑えられます。

 

デメリットは

人との関係が冷えることがあります。

また学校の勉強が頭に入っていないこともあるので

短時間で良いので自宅で復習しましょう。

 

 

その④:水曜日か木曜日を休む

〇方法

一週間の中で一番きつい,なか日を休みます。

一週間の真ん中を休むだけでも

ずいぶん気分が楽になります。

理由は体調や気分不良を訴えます。

 

〇注意点

子どもの立場からすれば

保護者に許してもらえるかどうか

がネックになります。

また,水・木曜の両方を休むと

遅れが出てしまうのと

毎週休む習慣がつくと

周りからも

今週は水曜(木曜)なんだね

などとからかわれます。

そんな時は

てへっ

と笑ってやり過ごしつつ

休み加減を調節すると良いでしょう。

 

〇メリット・デメリット

メリットは

中日に休めると決めるだけでも

それ以外の日がけっこう気楽になります。

また,休んだ翌日学校に行く時でも

あと2日(1日)行けばまた休みだ!

と切り替えやすくなります。

 

デメリットは

休んだ翌日がちょっと億劫になることでしょう。

また,きちんとした理由もなく休むのは

日本の文化として認められにくいことなので

罪悪感がわくことがあります。

また,成績が引っかかることもあるので

自宅にいる時にネット浸りになるのではなく

最低限の勉強はしておきましょう。

 

 

 

子どもが学校に行きたくない理由

お子さんが学校に行きたくないと言ったときには

サボることを認めてしまいましょう。

少しくらいサボっても問題ありません。

それどころか,力の抜き方を覚えなければ

社会に出てからますます苦労するでしょう。

 

これまで私がお子さんの支援にあたる中で

学校に行きたくない理由について

聞いてきたのは以下のようなものです。

  • つまらないから
  • 行く意味がわからない
  • 面倒くさい
  • 勉強がわからない

 

これら,大人でも同じように思ったことがある人は

少なくないのではないでしょうか。

私自身もこんな風に思ったことは何度もあるし

カウンセラーというなりたい職業についても

仕事を休みたいと思うことは少なくありません。

 

実際に日本財団で子どもたちに対して行ったアンケートでは

以下のようになっています。

疲れる

朝起きられない

自分でもよくわからない

が上位を占めているのです。

 

また大人はお子さんが納得するような

学校にメリットを伝えられているでしょうか。

この点は,私にとってもむずかしいことです。

 

例え理屈が通るように伝えたからと言って

お子さんが学校に行けるかどうかは別だからです。

 

そんなこといって休み癖がついて不登校になったらどうするの!?

そう思う親御さんは少なくありません。

それは親として当然の心配です。

 

これに対する私の意見は

力の抜き加減がわからないから不登校になる

のだと思います。

ですから,休み方を教えてあげる必要がある のです。

 

 

 

どのくらいの子が不登校になるのか

先に結論を言っておくと

ほとんどの子は不登校にならず,なったとしても学校に戻れる子は多い

のです。

 

では,実際にどれだけのお子さんが

学校を苦痛に感じていて不登校になるのでしょうか。

文部科学省のデータでは

以下のようになっています。

令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果  (PDF:4,502KB) PDF

 

不登校は一時期横ばいになりましたが

最近になって,また増加しています。

しかし,子ども全体の人数からすると

53人に一人 と不登校の数はごく一部です。

個人的には珍しくはなく多くもない人数

だと感じています。

 

それに,不登校になっても大学に行っている子はいるし

学校に行っていなくてもテストの点数が良いこともあります。

 

実際に,私の勤務する適応指導教室で勉強をして

人並み以上の成績をとる子もいるのです。

 

改めて最初の話に戻りますが

学校という“お弁当”が体に合わない子もいるし部分的にしか食べられない子もいる

のです。

その子の成長にとって,学校の中でも何が栄養になるのか

それを考える必要もあるのです。

とは言え

子どもが長く休みだすきっかけになったら心配

と思う方もいるでしょう。

 

そんな方には,こちらの記事をお勧めいたします。
【すれちがい】適応指導教室で登校を勧める理由・事情4つ

不登校のお子さんの

学校復帰率が紹介してあります。

 

 

 

まとめ

以上,学校に行きたくない時の対処法

についてご紹介しました。

 

学校はそもそも行きたくて行くところではなく

たまたま住んでいる地域の子を集めて

習慣的に社会的自立の訓練をしている場所です。

そこが楽しいかどうかは運のようなものです。

 

とはいえ,学校は機能としては優れている部分もたくさんあります。

お子さんには学校をうまく使って成長してもらいたいし

親御さんには時々昔のことを思い出しながら

お子さんの気持ちを理解しつつ

将来について一緒に考える機会にしてもらいたいと思います。

 

質問・感想やご相談は以下のリンクまで

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