こんにちは ツナカン です。
公認心理師として
不登校のお子さんや
子育てに悩む親御さん
学校の先生方
の応援をしています。
お子さんが不登校になると
保護者の方はとても心配されます。
そんな時でも,見通しがついていれば
少し落ちついてお子さんの様子を見ることもできます。
今回は
不登校の回復の段階
について解説します。
この記事はこんな方にオススメです
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2020/10/pose_atama_kakaeru_woman-e1602998061446.png)
子どもが不登校になってしまった
これからが心配
こんなお子さんの将来の不安で
心がいっぱいな親御さんに
この記事を読んでいただくことで
回復までの見通しを持つことができます。
見通しがあれば
今のお子さんの状態を客観的にみることができるし
少しでも安心できると思います。
「行きたいけど行けない」不登校回復への7段階
お子さんが学校に行けなくなると
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学習の遅れが起きたらどうしよう…
社会人になっても人付き合いが下手だったらどうしよう…
心の傷を負っていたらどうしよう…
引きこもりになったらどうしよう…
もはや、心配の「どうしよう祭り」みたいになってしまいます。
しかし子どもの将来を心配する親であれば当然です。
そして多くの場合,お母さんが
こうした心理的不安を多く抱えているのです。
でも,今回紹介するような見通しが持てていれば
お子さんの状態に冷静に対処することができます。
行きたいけど学校に行けない子の不登校回復の7段階
- 第一段階:登校しぶり(混乱と葛藤)
- 第2段階:苦悶期(逃げ場のない閉じこもり)
- 第3段階:エネルギー補充期(静かな閉じこもり期)
- 第4段階:エネルギー再活性化期(豊かな閉じこもりの期)
- 第5段階:学校帰心期
- 第6段階:不完全登校期
- 第7段階:マイペース期
引用:茨城大学 丸山広人教授 資料
こうしたものを参考に冷静に対処できるようになれば
お子さんも安心していられるようになります。
その回復のための7段階について以下に解説します。
第1段階:登校しぶり(混乱と葛藤)
さまざまなきっかけで,頭痛・腹痛などが起きます。
病院に行くとストレス性のものだと言われはっきりとした原因がわかりません。
また夕方になると元気になってしまうので仮病だと思われがちです。
こうした後ろめたさから外に出ることを嫌がります。
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「行かなきゃ行けないのはわかるけど体がついてこない」
「明日は学校に行こうと思う。」けど朝になると行けない。
【不登校支援】なぜ不登校の子どもたちにマインドフルネスをすすめるのか
こうしたお子さんの様子を見た親御さんは
強引に連れて行こうとしたり
説得したり,脅したり
担任や子どもの友人・保護者などに根回しをして解決しようとします。
第2段階:苦悶期(逃げ場のない閉じこもり)
この頃は
もっとも登校刺激(学校に行くように促すこと)を控える時期
です。
なぜならお子さんが学校に行けないことで最も苦しんでいるからです。
親のアドバイスも説得も頭で理解はしていても体は動きません。
お子さん自身もどうして良いかわからず
逃げ場がないような感じがしています。
学校に行けと言われることが刺激になり
興奮して,暴れたり自分を傷つけたり暴言や金品を要求することがあります。
家族以外の人には会いたがらず
教師や友だちの訪問も電話も拒否します。
親としては打つ手がない状態で
お子さんの学習の遅れや
家で無気力でいることに焦りを感じます。
長期化する不登校はこの時期で留まっています。
親の期待や価値を見直したり
子どもに対する見方を見直す必要があります。
登校刺激を与えなければ
お子さんは比較的安定しています。
働きかけるのはお子さんではなく
親御さん自身の中にあると言えます。
エネルギー補充期:静かな閉じこもり期
学校のことをすっかり忘れてしまったような生活になります。
- 昼夜逆転の生活
- ゲーム依存
- ゴミ部屋生活
- 勉強を放棄
したりします。
相変わらず誰かと会うのを拒否します。
親御さんが一番不安になる時期です。
そして,今までの子育てのあり方や
価値観について見直します。
【不登校】不登校は誰のせい?
第4段階:エネルギー再活性期(豊かな閉じこもりの時期)
エネルギーが外に向き始め
お子さんが何かしたいようなそぶりを見せ始めます。
暇を訴えます。
しかし,勉強や学校には向きません。
部屋の掃除・模様替えや
アルバムの整理
動植物を買い始めたり
食事を作ったり
と身の回りの活動を始めたりします。
この頃に適応指導教室やフリースクールをすすめると良いとされています。
【不登校】学校に行かない,行けないお子さんの居場所3選
【不登校】不登校の子どもの支援機関「適応指導教室」はこんなところ
こうしたお子さんの様子を見ると
色々とやらせてみたくなりますが
お子さんがそれに乗らないことが多いです。
ですので,お子さん自身が言い出すまでは
無理じいしない方が良い時期です。
第5段階:学校帰心期
「学校」「クラス」「先生」など,学校に関するキーワードに敏感でなくなります。
将来のことについても語り始めます。
家の手伝いをしてくれたり
配達や来客の対応などもしてくれるようになります。
この頃には親御さんもお子さんのペースを大切にできるようになります。
登校することにこだわらなくなります。
第6段階:不完全登校期
保健室や相談室など教室以外の場所や
一週間の内に2・3日登校するなど
自分のペースで生活を作り始めます。
完全に学校に復帰できる時期はわかりませんが
様子を見ながら相談してみるのも良いでしょう。
しかし,
お子さんの様子を無視して教室に行くように促してはいけません。
もう少し頑張れるけど…というくらいで帰らせるくらいでちょうど良いです。
第7段階:マイペース期
自分のペースでムリせず登校し,教室に行きます。
そうしている内に学校に完全復帰できるようになります。
自分の将来について自分に合ったものを選べるようになります。
筆者の意見
印象としては確かにこんな経過で進む気がします。
支援者としても大変参考になります。
一方で,できれば第3段階・第4段階にあっても
生活が乱れるのは防いで欲しいところです。
というのも,ゲーム依存ができる環境があることで
第3・第4段階が長引くと考えられるからです。
ネット依存になった子からネットを取り上げると起きる6つのこと
また,むりやりでなければ
第4段階よりも前に
フリースクールや適応指導教室で
フォローできることもあると思います。
特に第1段階の早期介入で解決する場合もあります。
【体験談】適応指導教室はどんなところか子どもたちに聞いてみた
いずれにしても
この回復の7段階を参考にしつつ
不登校というテーマをお子さんと一緒に向き合う
ということが良いと思います。
まとめ
今回は不登校の回復の7段階について解説しました。
行きたいけど学校に行けない子の不登校回復の7段階
- 第一段階:登校しぶり(混乱と葛藤)
- 第2段階:苦悶期(逃げ場のない閉じこもり)
- 第3段階:エネルギー補充期(静かな閉じこもり期)
- 第4段階:エネルギー再活性化期(豊かな閉じこもりの期)
- 第5段階:学校帰心期
- 第6段階:不完全登校期
- 第7段階:マイペース期
引用:茨城大学 丸山広人教授 資料
です。
行ったことがない場所も地図があれば迷子になりません。
不登校という迷路に迷い込んだとき
こうした情報が
保護者の方とお子さんの
地図になれば幸いです。
ご意見やご質問は以下までどうぞ。
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