【解決策】子どものネット・ゲーム依存対策

不登校支援

こんにちは ツナカン です。

 

公認心理師として
不登校のお子さんや
子育てに悩む親御さん
学校の先生方の応援をしています。

 

学校に行けないお子さんの状態を見ると

少なからずゲーム依存になっていることがあります。

 

今回は

 

子どものネット・ゲーム依存対策

 

について私なりの考えをお示しします。

 

この記事はこんな方にオススメです

子どもがゲーム依存になってしまった
子どもがゲーム依存になりそうで心配

 

 

これから子どもにスマホやネット・ゲームをやらせることを考えている

 

親御さんにもお役に立つと思います。

 

 

 

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子どものネット・ゲーム依存対策

私も親として子どものネット・ゲームやスマホの利用については条件をつけています。

 

支援に当たる立場として,親として以下のことがお役に立つと思います。

 

これから子どものネット・ゲーム依存について

 

・ネット・ゲーム依存になる前の予防

・ネット・ゲーム依存になってしまった時

 

について説明します。

 

 

ネット・ゲーム依存になる前の予防

依存になる前の予防策は以下の通りです。

 

①具体的なルールを紙に書いて共有する
②ルール違反があれば毅然と制限する
③許される条件以外では子どもがゲームをしやすい環境にしない

 

ルールは親の考えが中心で良いと思いますが

 

子どもの意見も取り入れると反発も少なくなります。

 

子どもが普段よりも何かを頑張ったときには

 

少しだけ時間をのばす等の例外があっても良いでしょう。

 

 

いずれにせよ、親の一方的な決めつけだけではなく

 

子どもとネット・ゲームのルールは作るところから共有するべきです。

 

 

例えば以下のような感じ

 

・ネット・ゲームは20:00まで(延長なし)。それまでに終わらせること

・一日2時間まで。食事や入浴等の時にはすぐにやめること

・ルールを破ったら翌日のゲーム時間はなし

・宿題~時までに終わらないときにはゲームはできない

・テストで~点以下の時には次のテストで~点とるまでゲーム時間は1時間にする

・~点以上とったら休日のゲームの時間を3時間にする

・ゲームができないからといって怒ったらゲームの時間は30分短くする

 

私がこういう条件を出していると聞くと

 

「子どもに厳しいのでは?」

 

と言われることもありますが

 

親がコントロールできる機会は最初だけです。

 

それ以降ネット・ゲームを子どもに持たせたら

 

衝突が起きることは覚悟すべきです。

 

またルール違反があれば淡々と対処すべきです。

 

子どもがかんしゃくを起こすことがあるかもしれませんが

 

そこで譲ると,かんしゃくを起こせばゲームが戻ってくるのだと覚えてしまいます。

 

 

また「約束をしているのに子どもが守らない」と言うことがありますが

 

手に届く場所にネット・ゲームやスマホがあればやりたくなるのは当然です。

 

ですから,やってはいけないときにはできないように物理的に管理すべきです。

 

「やってはいけない」と言いながら,できる環境があるのは

「やっても良い」と言っているのと同じです。

 

 

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我が家ではそうしています。

 

成長するにつれて自分から鍵付きの箱の中に入れるようになりました。

 

 

ネット・ゲーム依存症になってしまった時

基本的にネット・ゲーム依存になる前の対策に乗せることがミッションになります。

 

ただし,一度なってしまうと子どもの反発は強くなりますので

 

親もかなりの覚悟が必要です。

 

そこで私が必要だと思うことは

 

子ども自身の将来展望や願望を引き出す

 

ということです。

 

 

この後に書いてあるとおりネット・ゲーム依存はストレスから回避する意味合いがあります。

 

何らかのストレスがあって一時それを忘れるためにネットゲームに逃げるのです。

 

それからネットゲームでつながる友人との関係や役割もあります。

 

現実でパッとしなくてもゲームの中ではヒーローだったり,頼られたりするのです。

 

 

現実世界ではストレスもあるし他人の期待に応えられないこともあります。

 

こういう中で 「本当は~になりたい」 はバリアがはられてしまうのです。

 

しかし,ネット・ゲーム依存が続けばこういう機会を失います。

 

 

現実のストレスをのりこえ,力をつけて

 

“本当はなりたかった自分になれる”

 

という経験を積む必要があるのです。

 

しかし,これは依存の程度が軽い場合です。

 

具体的な方法としては

 

・作戦を練る
・子どもともとルールを共有する
・相談機関に介入してもらう
・医療機関に相談する

 

などがあります。

 

依存の程度が軽ければ

 

親子で約束・計画を立てるだけで済むこともあります。

 

しかし依存が進んでしまった場合は

 

子ども・保護者・第三者(特に相談機関)と

 

約束を共有する必要も出てきます。

 

 

関係者が単にバラバラで共有するのではなく

 

子ども本人を含めた全員が顔をそろえた場で約束を共有し

 

定期的に状態を把握すべきです。

 

 

また更に状態が悪いのであれば

 

医療機関に相談する必要があります。

 

主治医に言われるだけでも重りになることもありますし

 

入院してゲームから離すこともできます。

 

退院するときにはまたネット・ゲームのルールの仕切り直しが必要です。

 

 

 

どこからがネット・ゲーム依存か

「どんな状態になったらネット・ゲーム依存なの?」

 

そんな風に判断に迷うことがあるかも知れません。

 

アメリカの精神医学会が出版し世界的に使用されている

 

精神障害に関する診断基準DSM5では

 

インターネットゲーム障害

 

という診断名で以下の基準が示されています。

臨床的に意味のある機能障害や苦痛を引き起こす持続的かつ反復的な、しばしば他のプレイヤーとともにゲームをするためのインターネットの使用で、以下の5つ(またはそれ以上)が、12カ月の期間内のどこかで起こることによって示される。

1.インターネットゲームへのとらわれ(過去のゲームに関する活動のことを考えるか、次のゲームを楽しみに待つ;インターネットゲームが日々の生活の中での主要な活動になる)注:この障害は、ギャンブル障害に含まれるインターネットギャンブルとは異なる。

2.インターネットゲームが取り去られた際の離脱症状(これらの症状は、典型的には、いらいら、不安、または悲しさによって特徴づけられるが、薬理学的な離脱の生理学的徴候はない)

3.耐性、すなわちインターネットゲームに費やす時間が増大していくことの必要性

4.インターネットゲームにかかわることを制御する試みの不成功があること

5.インターネットゲームの結果として生じる、インターネットゲーム以外の過去の趣味や娯楽への興味の喪失

6.心理社会的な問題を知っているにもかかわらず、過度にインターネットゲームの使用を続ける

7.家族、治療者、または他者に対して、インターネットゲームの使用の程度について嘘をついたことがある

8.否定的な気分(例:無力感、罪責感、不安)を避けるため、あるいは和らげるためにインターネットゲームを使用する

9.インターネットゲームへの参加のために、大事な交友関係、仕事、教育や雇用の機会を危うくした、また失ったことがある

注:この障害には、ギャンブルではないインターネットゲームのみが含まれる。ビジネスあるいは専門領域に関する必要性のある活動のためのインターネット使用は含まれないし、他の娯楽的あるいは社会的なインターネット使用を含めることを意図したものではない。同様に、性的なインターネットサイトは除外される。

 

 

他にもICD-11という世界保健機構の診断基準もあります。

ゲーム症(障害)は、持続的または反復的なゲーム行動(「デジタルゲーム」または「ビデオゲーム」、それはオンラインすなわちインターネット上、またはオフラインかもしれない)の様式(パターン)によって特徴づけられる。

1.ゲームをすることに対する制御の障害(例:開始、頻度、強度、持続時間、終了、状況)。
2.ゲームに没頭することへの優先順位が高まり、他の生活上の利益や日常の活動よりもゲームをすることが優先される。
3.否定的な(マイナスの)結果が生じているにもかかわらず、ゲームの使用が持続、またはエスカレートする。

その行動様式は、個人的、家庭的、社会的、学業的、職業的または他の重要な機能領域において著しい障害をもたらすほど十分に重篤なものである。
ゲーム行動の様式は、持続的または一時的そして反復的かもしれない。
ゲーム行動および他の特徴は、診断するために通常少なくとも12ヶ月の間にわたって明らかである。しかし、すべての診断要件が満たされ症状が重度であれば、必要な期間は短縮するかもしれない。
除外
• 危険なゲーム行動(Hazardous gaming)
• 双極症 I 型 <双極 I 型障害>(Bipolar type I disorder)
• 双極症 II 型 <双極 II 型障害>(Bipolar type II disorder)

出典)Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%97%87

これらはネット検索ですぐにヒットすると思いますので参考にしてみると良いでしょう。

 

 

 

変わっていくリアルとネットの関係

ここまで ネット・ゲーム VS 現実世界 の構図で書いてきました。

 

しかしこれからの時代,ほとんどの人がネットと無関係ではいられないでしょう。

 

ですから単に制限すれば良いものでもないですし

 

逆に放任するのもまちがいです。

 

 

私に未来をこまかく想像することはまだできませんが

 

現実とネット世界の境界はどんどん曖昧になっていくでしょう。

 

特にネットで収入を得られるようになると

 

ネットを否定するだけでは何も変わりません。

 

ですから,大人も子どもがネットで何を経験するのか知る必要があります。

 

 

一方、人は生身を持っていますから

 

生身の体を持っている限りは

 

まずは現実生活に根を下ろして

 

ネットの良いところを選べる力を養うのが先決です。

 

 

 

まとめ

ネット・ゲーム依存対策について書いてきました。

 

まとめると

・ネットゲームを子どもに持たせる前には約束をして,親も守る

・ネットゲーム依存になってしまったら

子どもの将来展望や願望を引き出した上で一緒に作戦・約束を考える

・依存が進んでしまったら相談機関や医療機関に相談する

 

これからどんどんネットは便利になって行きますが

 

現実生活に根を下ろしながら

 

良いところを最大限に使えるようになりたいものです。

 

 

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