【実はシンプル】カウンセラーがカウンセリングでしてること

学校

こんにちは ツナカンです。

 

ふだんは心理師として

 

不登校のお子さん

 

子育てに悩む親ごさん

 

学校の先生の応援をしています。

 

悩みがあって自分では解決できないんですが

 

なんだか、カウンセリングって心のなかをのぞかれる気がして

 

怖いんです…

 

カウンセリングって敷居が高いんです。

 

 

こんな風に言われることは少なくありません。

 

わたしも、初めてカウンセリングに行ってみたとき

 

すごくドキドキしたことを今でも覚えています。

 

最初はただ、ばくぜんと怖かったのですが

 

それをのりこえて何度かかよってみるうちに

 

「心のなかをのぞかれるんじゃないか…」

 

「知られたくないことを悟られてしまうんじゃないか…。」

 

そんな不安だったことがわかってきました。

 

実際には、そんなこととはちがっていました。

 

 

今回は

 

カウンセリングに行ってみたいけど、なんだか不安

 

という人に向けて

 

カウンセラーがカウンセリングでしていること

 

について解説します。

 

今回の記事を読んでもらえれば

 

カウンセリングで話をすることで

 

どんなことをしているのかがわかり

 

迷っている人の背中を押してくれるでしょう。

 

カウンセラーに相談することで

 

今までできなかったと思っていた

 

新しいことにチャレンジしたり

 

新しいものの見え方ができたりすることにもつながります。

 

 

  • カウンセリングは「抽象↔具体」のくり返し
  • 抽象は冷たく感じることもある
  • 「抽象↔具体」のスムーズさがカウンセラーの腕前

 

 

 

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【実はシンプル】カウンセラーがカウンセリングでしてること

 

カウンセラーがカウンセリングの中でしていることを

 

一言で表現するならば

 

具体(ぐたい)と抽象(ちゅうしょう)の往復

 

です。

 

具体とは

  • それぞれにちがっていて
  • 五感で感じられる

 

そんなものです。一方、

 

抽象とは

  • あるていどのまとまりがあって
  • 多くの人や物にあてはまり
  • 五感で感じられず
  • 二人以上の関係性や視点

 

があることです。

 

なぜなら,悩んでいる人は

 

それぞれの悩みにつかってしまっていて

 

そこから外を見ることができない状態です。

そこをカウンセラーが、いろいろな見方を示したり

 

提案したりすることでちょっとはなれたところから

 

自分自身のコンディションや悩みを

 

見ることができるようになるからです。

 

悩んでいる状態をレベルで分けてみましょう

 

  1. 友だちからメールで悪口言われて、落ちこんじゃって宿題が手につかなかった。考え込んでいるうちにイヤになったから『もういいや!』って思って、ゲームしたりしてた。それでもしばらくイライラしててむしゃくしゃしてた。
  2. なんだか気分が落ちこんだので、気分転換にいろいろとやってみました。
  3. 自分が落ちこむのを感じたので、“落ちこみ”がどうなるのかしばらく観察してみました。

 

1は

  • 何があって
  • どんな気持ちで
  • どんな感覚だったのか

 

時間の流れもわかりやすいかもしれませんが

 

このままできごとが話されたとしても

 

新しい道が見つかるでしょうか…?

 

続けていたら「次はどうした」という話しかできなくなり

 

へとへとになるまでしゃべって、ネタがなくなれば終わりです。

 

グチがいわゆるこれになります。

 

 

2は何をしたのか具体性には欠けますが、

 

話はコンパクトになり

 

そのまま次の話題にうつることもできるし

 

もっとほりさげることもできます。

 

道が2つはできることになります。

 

こういう話し方であれば

 

ちがう気分転換の方法も提案できそうです。

 

 

3には二つのポイントがあります。

  • 表現が抽象的(わかりにくい・不明点がある)
  • 悩みそのものとの距離感

 

表現が抽象的なので 「もう少しくわしく話して」 と言いたくなりますが

 

話はより多様に広げることができます。

 

それから、自分自身を少し離れたところから観察しています。

これをメタ認知(視点)と呼びますが

 

自分の思考も、メタ認知(視点)で見ることができると

 

感傷にひたることもできるし、気分転換もできるし

 

感情にひたりきらずに流れるままにしておくこともできる…

 

より選択の幅も広がるのです。

カウンセリングにもいろいろな手法がありますが

 

基本的には①から③までのプロセスを行ったり来たりすることで

 

相談にくる人の

  • 自分の状態をメタ視点で見る
  • 自分の過去~将来をメタ視点で見る
  • 行動のレパートリー

 

これらを増やすことがねらいの一つです。

 

そんなやりとりの中で

 

カウンセラーを信頼できるようになったり

 

自分に自信がもてるようになったり

 

傷つきから立ちなおれるようになったり

 

するのだと考えています。

 

 

 

 

ふだんの会話のなかでも使えるカウンセリングのテクニック

よくふだんの会話のなかでも

 

カウンセリングのテクニックが使えると言いますが

 

すると、数えきれないほどのカウンセリングのハウツーを

 

覚えたくなってしまいます。

 

でもそれは『専門家でなければムリ』どころか

 

カウンセラーであっても

 

日常生活のなかでカウンセリングのハウツーを

 

使ってみようとは思わないはずです。

 

でも「抽象↔具体」という切り口で見ると

 

もっとシンプルになり、生活の中で使いやすくなります。

 

なぜなら、「抽象↔具体」と考えることこそ抽象化であり

 

抽象化はよりシンプルに、応用しやすくするための方法だからです。

こんな話を聞いたとしましょう。

 

 

 

子どもが『学校行きたくない』といい始めました。

 

うのみにしてよいのでしょうか?

 

新年度になってクラスもかわって

 

友だち関係も変わって

 

学校に行きたくないんだと思いますが

 

どこまで信じてよいのでしょうか?

 

ただのわがままなのでしょうか

 

それとも不登校になりかけているのでしょうか。

 

本当のワケはほかにあって

 

なかなか親には話しにくいものなのでしょうか。

 

本当に追いつめられるまで

 

親には話さないなんてことをきいたこともあります…。

 

 

 

これを超抽象化すると

 

 

お子さんが学校に行きしぶっていて

 

心配なんですね

 

と返事をすることになります。

 

親ごさんの 心配 を切り口にして抽象化したのです。

 

なんだか冷たくない!?

 

そう思うかもしれませんが

 

話を聞き入れていることを相手に伝えたいし

 

相手に、もっと話してもらうこともできます。

 

ちなみに、もし抽象化しないとこんな返事になります。

 

 

お子さんの『学校行きたくない』という話を聞いて

 

うのみにしてよいのか迷っているんですね。

 

お母さんは『新年度になってクラスも友だち関係も変わったから

 

学校に行きたくないんだろう』と考えていて

 

お子さんが、ただわがままを言っているのかとか

 

それとも不登校になりかけているのではないかとか

 

本当の理由は他にあるのに

 

親には話さないのでガマンしているのではないかとか…。

 

そんな風にいろいろと考えてしまう…。

 

 

 

さらに『子どもは親に本当に追いつめられるまで話してくれない』

 

なんて話をきいたものだから

 

余計に不安になってしまった…

 

そういうことなんでしょうか?

 

 

いかがでしょうか。

 

 

こっちの方がていねいで、いい

 

という人もいるかもしれません。

 

もちろん、これに近いような返答をすることもありますが

 

毎回こんな応答をしていたら

 

いくら時間があってもたりませんし

 

バカにされていると思うかもしれませんね。

 

だからこまかな内容を抽象化して相手にかえすことは

 

日常のなかでも使えるテクニックなのです。

 

最初はむずかしいかもしれませんが

 

失敗しながら練習するうちにうまくなります。

 

カウンセラーもそうやって話をきくテクニックを

 

練習してきているのです。

 

 

 

抽象化にはデメリットもある

 

先ほどの例にもあるように

 

抽象化すると冷たいメージがつきまといます。

 

話はちょっとズレますが、

 

研究者は抽象化をつきつめるのが仕事です。

 

だから研究している人がクールだったり

 

ちょっとふつうじゃないイメージだったりするのでしょう。

カウンセラーもちょっとミステリアスに見えたり

 

冷たく感じられるような気がするのは

 

それと似たようなところがあるからでしょう。

 

でもカウンセラーは、研究者と比べると

 

冷たくなりすぎないていどに抽象化し

 

悩みを整理するきっかけを作ろうとします。

 

 

 

 

カウンセラーの腕の見きわめポイント

 

この「抽象↔具体」の切り口で見ると

 

カウンセラーの腕前を見ることができます。

(あまり他人のことは言えないのですが…)

 

  • 抽象化のレパートリーの多さ
  • 抽象度の幅の広さ
  • 具体↔抽象がスムーズ

 

カウンセラーには流派があります。

 

その流派は、心の切り口つまり抽象化のやり方

 

と考えてよいでしょう。

 

一つの流派にこだわると、切り口は一つしかないことになります。

 

いろいろな流派をはば広く知っていると

 

一つの方法でゆきづまったときには

 

別の方法で悩みを抽象化するようにうながせます。

また、悩んでいる人の話を抽象化ばかりしていてもダメです。

 

具体的なレベルに落としこむことも大切です。

 

しかもそれは、悩んでいる人のペースに合わせることが必要です。

 

このように「抽象↔具体」がスムーズであることも

 

カウンセラーの腕前といえるでしょう。

 

これは、相談しているうちになんとなくわかるはずです。

 

 

 

 

まとめ

 

今回は、カウンセリングに行くかどうか迷っている方に向けて

 

カウンセリングで、カウンセラーがしていることを

 

「抽象↔具体」という切り口でお伝えしました。

 

もしかしたら、この内容そのものが抽象的だと感じて

 

うまく伝わらない方もいたかもしれません。

 

とにかく、カウンセリングは怖いものではありません。

 

迷っているなら、体験してみることをおススメします。

 

参考文献

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