【心のエネルギーってあるの?】待つことのリスク4つと改善法6つ

不登校支援

こんにちは ツナカンです。

ふだんは心理師として

不登校のお子さん

子育てに悩む親ごさん

学校の先生を応援しています。

 

コロナ禍をきっかけにオンライン学習が普及し

自宅での学習が以前よりもできるようになってきています。

 

こうしたことが拍車をかけたのか

不登校のお子さんはうなぎのぼりです

 

令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_2.pdf

 

これまで不登校のお子さんについては

 

心のエネルギーが溜まるまで待ちましょう

といった “待ち”のスタンス が勧められることもありました。

 

でも自宅で過ごす時間が伸びると

  • やる気が下がる
  • 社交性が下がる
  • 健康問題がおきる
  • 学力の低下

などのデメリットを抱えることがあります。

今回は

「エネルギーが溜まる待ちましょう」のデメリット

その 解決方法について解説します。

 

 

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“エネルギーが溜まるまで待ちましょう」のデメリット

 

「エネルギーが溜まる」と言いますが

そもそも心は触ることができませんし

見ることができません。

心理学であっても心について

統一された見方はなく

そのため色々な概念が生まれては消えています。

 

このように心とは限りなくあいまいなものですから

そこにエネルギーが溜まるのかどうかも怪しいところです。

 

言わんとすることはなんとなくわかりますが

あくまでも抽象的な表現にすぎないのです。

こうしたあいまいさを頼りに

ただ経過を見続けることには大きなリスクがあります。

以下に「エネルギーが溜まるまで待つ」ことのデメリットを解説します。

 

 

 

モチベーションの低下

 

お子さんが不登校になったら

学校に行かなくてもせめて自宅で勉強させよう

そう考えるでしょうし

お子さんの中には

学校に行けなくても自宅で勉強は続けたい

と考える子もいます。

 

しかし毎日同じ環境で同じルーティン…

しかも家には勉強をジャマするような誘惑もたくさんあります。

モチベーションは自然と下がってしまい

あのときは勉強するって言ってたのに!

と親ごさんが言いたくなるような状況になります。

 

 

 

社交性が低がる

 

自宅だけで生活しようとすると

クラスメイトや先生との交流の機会がありません。

すると

社交性が下がって

だれかとチームワークを築く体験や

コミュニケーションを工夫することで磨かれる体験が減ってしまいます。

また、それが将来にわたって影響することもあります。

 

 

 

健康問題

 

もし自宅で学習する習慣がついたとしても

終わりのチャイムも始まりのチャイムもありませんから

ついつい長時間座りっぱなしになることもあります。

逆に勉強をする習慣がなくゲームやネットが中心の生活になっても

同じような問題が起きます。

 

そして運動不足による肥満や

視力の低下など健康に害がおよぶ可能性が高まります。

また、家の中が勉強できるような環境になっていない場合は

集中力をを保つことができず学力が低下しやすくなります。

 

 

学力の低下

 

自宅で勉強するようになったとしても

定期テストや課題を受ける機会が減ります。

 

それが少しずつ

  • (せっかく身についた)勉強の習慣がなくなる
  • 自己管理能力が下がる
  • 課題の提出ができなくなってくる

 

など、悪い影響を及ぼすようになります。

わたしのところにも

せっかくよくなってきたのですが、また悪くなりました…

こんな風に改善が続かないケースもあります。

 

ですから、一度改善したと思ったようでも

「エネルギーが溜まるまで待つ」のスタンスはリスクが大きいのです。

 

 

 

エネルギーがたまるのを待たずにできること

 

学校に行けるまで

エネルギーがたまるのを待たなくても

それなりのエネルギーでできることもあります。

 

なにより大切なのは

一人ではないと思えること

です。

一緒にやってくれる人がいる、と言いかえても良いでしょう。

 

 

オンラインの交流

 

自宅で勉強していたとしても

オンラインでクラスメイトや

先生と交流することができます。

 

例えばZOOMでオンライン授業に参加したり

チャットツールを活用すれば質問や意見交換を行ったりすることができます。

また、SNSやオンラインコミュニティを使って

同じ趣味や関心を持つ人たちと交流することもできます。

 

SNSは危ないでしょう?

親ごさんの中にはそう考える人も少なくないでしょう。

 

もちろん、適切な年齢になっていないならば

十分な親の管理が必要です。

 

たとえば、親のいるところでしか使わせず

使用後にはなにをしたのかを確認するようにすれば

どんな風に使えばよいのか親にもわかるでしょう。

学業がダメでもSNSで道を開く子もいますし

将来的にネットスキルやネットリテラシーは必須ですから

親の適切な管理のもとに使わせるのも一つの方法でしょう。

 

 

 

モチベーションを高める方法

 

自宅で勉強する場合、ついモチベーションが下がりがちです。

 

でも、高める方法があります。

例えば

  • 学習計画を立てる
  • 定期的に自己評価を行う
  • 目標設定をする

こんな風にすることで

達成感を味わうことができて

学習への意欲を高めることができます。

ただしこればかりでなく

親が達成感を共有することが大切です。

 

 

不登校になると、つい

学校に行かないなら自立した生活をしなさい

なんて言いがちですが

だれかと共有する体験があるからこそ

やる気は上がるのです。

 

他にもポジティブな体験をできるだけ増やすことも大切です。

例えば、

新しい知識やスキルを身に付けたときには

 

  • 成果を見せる場がある(親に見てもらう)
  • できた分のご褒美を用意する

 

こんな風にすれば

やる気を高めることができます。

また、よく見落とされているのですが

勉強するための環境が重要です。

 

  • 集中できる場所を用意する
  • 学習に適した照明や机、椅子などを用意する
  • 学習に集中しやすい時間帯を見極め、学習する
  • 周囲の環境を整える
  • 家族で学習時間を共有し、学習中は静かにしてもらうように
  • スマートフォンやSNSの通知をオフにする

 

こんな風に環境を整えてみましょう。

すると、自然と勉強する時間が伸びてくるはずです。

 

不健康の予防方法

 

自宅で運動不足や健康問題を解決するためには

こんな方法があります。

 

  • 定期的にストレッチ・軽い運動をする
  • 学習と休憩をバランス良くとる
  • 食事や睡眠のリズムと質を良くする

 

自宅で長時間集中できる子はあまりいませんが

勉強の意欲がたかい自閉症スペクトラムのお子さんなどは

気づけば座り時間が長くなりがちです。

またゲーム依存のお子さんでも同様です。

座りっぱなしの時間が長いと

  • 肥満
  • 心臓病
  • 糖尿病
  • 脳卒中
  • 腰痛や肩こり、膝の痛み

等のリスクが高まるとされています。

たとえ学校に行かなかったとしても

健康的な生活習慣を維持することが大切です。

 

「言っておいても続きません」

 

これまで、お子さんが不登校になって

自宅で過ごすことになったとしても

必要なことについてご紹介しました。

 

でもきっと

 

書いてあることはわかってるし、

 

本人に言ってはいるけど、

 

一人ではやろうとしません…。

 

そう思われた方もいるでしょう。

そんなときに親ができることをご紹介します。

 

 

親が子どもの勉強で手伝えること

 

勉強はあくまでもお子さん自身がしなければいけません。

そして親が子どもの勉強に付き合えないことも多いし

できれば一人でやってほしいはずです。

 

そんなときにできることは

  • 学習スケジュールを子どもと立てる
  • 定期的に一緒に評価する
  • アウトプットにつきあう

 

最初のうちはどうやってスケジュールを作ればよいか

子どもはわからないかもしれません。

だから一緒に立ててみましょう。

また採点などを通して

どのくらい勉強ができたか一緒に評価しましょう。

できれば毎日、一緒に評価すると良いでしょうが

慣れてきたら少しずつスパンを伸ばすのも良いでしょう。

 

また、一人でやった学習内容を

子どもに発表してもらうのも良いでしょう。

学習はインプットだけではなく

アウトプットすることで定着すると言われています。

 

 

自己管理能力を高める方法

 

自宅で過ごすなら

 

  • 学習時間や予定を管理するためのアプリを活用する
  • 道具や資料を準備する

 

こんな工夫をしてみるのもよいでしょう。

 

教材は学校で買えるもので十分ですが

場合によってはノートパソコンやタブレットなどを

うまく使うことで効率を高めることもできるでしょう。

 

 

自宅でも人付き合いの方法を学ぶ方法

 

自宅で対人スキルを身につけるのはカンタンではありません。

でも

  • オンラインコミュニティ
  • SNS
  • オンライン学習塾

 

などは利用する価値があります。

うまく使えれば他人との交流を深めたり

コミュニケーション能力を高めたりすることもできるでしょう。

ただ使用を許可するのではなく

勉強について意見や考えを

他人と共有することで思考力や表現力の向上に

役立てることができます。

 

 

 

まとめ

 

今回は”心のエネルギーがたまるのを待つ”ことのデメリット

エネルギーがたまらなくても、自宅でもできることについて

ご紹介してきました。

 

エネルギーがたまるのは実感として後からついてくるのであって

実は何かをしているうちに充実感が増してくるのだと思います。

自宅で勉強や健康的な生活を送ることができれば

自分自身の可能性を広げることも、成長にもつながります。

目標の設定のコツは

 

  • 何を
  • どの程度のレベルに到達したいか
  • 学習期間はどのくらいか

 

などをはっきりとさせましょう。

 

自己評価を行うときには

  • 定期的に自分自身の学習状況を振り返る
  • 成果を他者に見せる

こんなことを意識することができれば

学校に行けなかったとしても

効果的に勉強をすすめることができます。

 

しかし、学校にいけなくなると

一人でやらねばならなくなることがほとんどです。

ですから、だれかと一緒に勉強することが本当に大切です。

例えば、オンラインの学習グループやコミュニティに参加する

さらにはオンライン学習塾等の活用も良いでしょう。

さらに、学習方法や内容についても考える必要があります。

 

わたしの経験上、

学習のつまずきが不登校の原因の一つになっていることも

多いからです。

 

そして十分にして必要な休憩も大切です。

一人でリフレッシュするとするとゲームになりがちですし

するとリフレッシュの時間が伸びてしまいがちです。

軽いストレッチや散歩も良いでしょう。

 

こんなことに取り組みながら

自宅でできることを実践し、効果的なスキルアップを実現しましょう。

 

ここまでのアドバイスを実行するのがむずかしければ

学校以外の場所を使ったり

オンライン家庭教師を使う

という方法が良いでしょう。

 

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