こんにちは ツナカンです。
公認心理師として
不登校のお子さん
子育てに悩む親ごさん
学校の先生を
応援しています。
よくある相談に
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うちの子はゲームやYouTubeばっかりで
ぜんぜん勉強をやらないんです。
やればできると思うんですけど。
それとも発達障害でしょうか…
とか、不登校のお子さんの親ごさんからは
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学校にいかなきゃいけないって
自分でわかってるのに
ぜんぜん動こうとしないんです。
いったものがあります。
これって、お子さんのやる気のせいになってますよね。
すると、子どもがやる気を出せるように
やる気スイッチ探しがはじまるわけです。
多くは、怒ったり、お説教をしたり
ごほうびをあげたりします。
それの全てが悪いわけではないのですが
もし、声かけを工夫することで
お子さんのやる気が上がるなら
これほど助かることはないですよね。
今回は
子どもを学校から遠ざける声かけ
をテーマにします。
この記事をよんでもらうと
- ついやりがちな子どものやる気をうばう声かけ
- ついやりがちな対応
を知ることができます。
- 子どもの重要性・自信・準備がだいじ
- 良かれと思う声かけが悪くさせている
- 変わりたくない気もちも大切にする
- 答えは子どもがもっているが気づいていない
【やってない?】子どもを学校から遠ざける声かけ7つ
子どものやる気を引き出す…
これができればどれだけいいか…
とくに不登校の子をもつ親ごさんは
こんな希望を持っています。
そこでこんな声かけをしてしまいます…。
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学校に行かなきゃいけないのはわかってる。でも行きたくない。
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どうして行きたくないの?問題と向き合わないと解決はしないよ。
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それはわかってるってば。でもできないからこうなってるんじゃん!
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だから、それじゃ解決しないでしょう。
でも、ちゃんと問題と向き合えれば
また学校に通えるようになるし
学校に通えるようになれば
また友だちとも遊べるでしょ。
なんだったら、お小遣いを増やしたっていいよ。
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そういうことじゃないんだってば!
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大丈夫、考えてないでやってみればいいだけ。
きっと、あなたならできるから!
学校に行って皆と遊んだり、勉強したりすることは
大人になるために必要なことでしょう。
読んでいていかがでしょう?
親はせいいっぱい、はげましているつもりです。
親の立場になってみれば
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これだけやってるのに!
と言いたくなるでしょう。
しかし子どもの立場になってみれば
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これだけ言ってるのに!
という気もちでしょう。
でも、今回紹介するように
声のかけかたのポイントをおさえるだけで
子どものやる気をへらすようなことは避けられるのです。
しかも子どもばかりではなく、夫婦や友だちにだって通じるんです。
つまりだれにでも使えるのです。
そんな方法をお伝えします。
子どものやる気をくじく声かけ
やる気をくじく声かけのポイントは
この通りです。
- 質問に答えさせようとする
- 親が良いと思う方に話を誘導する
- 「自分の方がわかる」と思ってしまう
- 解決を急ぎすぎてしまう
- レッテルをはる
- 犯人さがしをする
- ただの雑談をする
質問に答えさせようとする
質問に答えさせようとする声かけとは
イエスかノーで答えさせるやり方です。
これをクローズドクエスチョンと呼びます。
クローズドクエスチョンでは
考えるエネルギーを節約できる一方で
自分で考えることをしなくなります。
親の提案にイエスかノーで答えるだけですから
本人なりの解決策を考えることに
つながりにくいのです。
たとえば
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明日、学校行ける?
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行けない。
― 次の日の朝 -
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やっぱり行けないの?
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うん、ムリ
こんなやりとりが毎日のように続きます。
登校するかどうかは子どもの判断にあります。
この他にも、決断をせまるような質問もありますが
いずれにしても、質問に答える声かけは
子ども本人の考える力をそいでしまうのです。
良いと思う方に話を誘導する
親が良いと思う方に話を誘導するのも
子どもにとっては不信感を抱かせることになります。
親が良いと思うものが
子どもにとって良いものとは限りません。
あたりまえのようで話し合うとなると
意外とむずかしいものなのです。
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学校ってなんで行かなきゃいけないの?
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それは大人になって自分で人生を切り開くためだよ。
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それって学校じゃなきゃできないの?
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みんな、学校に行ってるのにあなたは家でダラダラしてる。
それで自立できる?
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ネットで子どものうちから稼いでいる人だっているじゃん。
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そんなのめったにある話じゃないでしょ。
あれは才能とか運があるからだよ。
変な理屈こねないで!
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本当のことじゃん。
結局わかってくれないよね!
こんな感じです。
例え親の意見が正しかったとしても
子どもにだって自分の正しさがあります。
「いい方に変えよう」という他人の意図は気もちの悪いもの。
ですから、子どもにとって学校に行くことが
重要であると思えなければ
登校にむけて変えることはできないのです。
「自分の方がわかる」と思ってしまう
悩みを解決する専門家は
悩んでいる人自身です。
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え!?解決できる人が専門家じゃないの?
と思うかもしれませんが
悩んでいる人は
自分がもっている強みに気づいていないのであって
解決する力はもともと持っている
そう考えるからです。
ですから
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わたしは自分を変えられる!
と思える自信が必要なのです。
なのに、やる気をそいでしまう大人は
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自分の方が大人だからいろいろとわかる
とか、自信をもたせようと思って
足し算思考で
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あなたならできるから!
と、根拠のうすい励ましをしたりしてしまいます。
ときには先生や、カウンセラーだって
こうしたワナにおちいってしまうのです。
※ わたしも反省するところがあります。
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学校に行くと他の人の目が怖い。なにか思われてそうで…
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それは考えすぎだよ。考える前に行動してみたら?
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そう思うけど、なかなかできないんだよ。
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大人になっても悩みがなくなることはないよ。
だから今のうちに悩みとの付き合い方を知っておくといいよ。
私は悩む前に行動するようにしてるんだよ。
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…(そうできてればとっくに解決してる)
たとえアドバイスが正しかったとしても
自分の強みに気づくことに、つながらないこともあります。
自分の強みに気づくには確実にできる行動を
つみかさねていく必要があるのです。
解決を急ぎすぎてしまう
解決をいそぎすぎて、あせって
子どもの悩みにポイントを当てるのもよくありません。
それが正しい意見だったとしても
人が変わるためにはいろいろな準備が必要だからです。
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きっとあなたが悩んでいることって~なことだからでしょ?
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…。(正解)
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こっちはいろいろと聞いているし、他に考えられない。
だから解決するためにも、そのことを考えようよ。
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…(考えなきゃいけないことはわかってる。でも今はいや)
このように子どもに準備ができていないのに
問題に焦点をことによって、かえってこもってしまうのです。
人が変わるには、準備が必要なのです。
そのためには、不登校に直球をなげることが
必ずしも効果的ではないこともあるのです。
レッテルをはる
わたしは、かねてからレッテルをはることは
改善にはつながらないことを記事にしてきました。
レッテルは事実をひとくくりにして
だれかとスピーディーに共有するのには
役立つかもしれませんが
かならず例外はつきものだし見落としがうまれるからです。
たとえば
「うちの子はADHDなんです。」
と先生に伝えれば、ざっくりとしたイメージを
すばやく先生に伝えることができます。
しかしADHDといっても
他罰的な子もいれば、まったくそうではない子もいるし
気分障害をもつ子もいれば、純朴な子もいます。
そして、使っているレッテルに例外が生まれると
次は新しいレッテルさがしをしなければなりません。
最近のそれがHSP/Cです。
こうして“レッテル貼りの迷路”に入りこむのです。
ですから、レッテルをはるよりも
その子が、今からでもできるような小さな変化の方が
よほど現実的な解決につながるのです。
犯人さがしをする
犯人さがしはコスパの悪い行動です。
これもレッテル貼りと同じく
現実的な解決につながりにくいからです。
不登校のケースで多いのは
- 親から教師への対応
- 子ども同士の関係(いじめ)
- 教師から親の育て方のせい
です。
苦しんでいる当人からすれば
自分を苦しめている相手が悪いのだと
みんなが認めてくれれば
自分のことをわかってもらえた気がするでしょうし
そういうプロセスが必要なこともあるでしょう。
しかし、長引くケースでは
あやまられたとしても、よい解決策が見つからなかったり
相手も正当性を主張してよりこじれたりします。
ですから、責任を追及して気もちを晴らすのはそこそこにして
どこかで折り合いをつける必要があります。
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親はなにをしてあげればいいんですか!?
と思ったなら
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自分がどれだけ辛い思いをしたか…
相手をこらしめたい!
という気もちに理解を示しながらも
子どもの将来のための優先度が高いものを見きわめて
そっと提案していくことでしょう。
ただし賠償責任を追及し、相手にも賠償能力があるケースや
犯人を決定づけることで
不登校が解決するよりも良い見返りがあるのであれば
犯人さがしは現実的な解決策であると言えるかもしれません。
ただの雑談をする
子どもは不登校になると
学校の話題をさけることが多くあります。
その気もちを理解する必要があるし
ある程度はそれに付き合うこともよいでしょう。
しかし、ずっとそれを続けていても
不登校は解決しません。
解決するためには
- 子どもができることをして自信をつける
- 子どもが学校に行くことが得だと思える(重要度を上げる)
- 心身の準備ができる(生活リズムや気もちがととのう)
が必要になるからです。
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子どもが傷ついたのを知り
刺激になるようなことはできるだけ減らしています。
そして好きなようにさせています。
会話も雑談はするようにしています。
その方が、子どもが落ちついていて、笑ってくれるんです。
これは親にとって短い目で見れば安心かもしれませんが
子どもの将来を考えると一考の余地があります。
子どもの成長のために
- 自信
- 行動
- 判断力
を身につける必要があります。
それが身につかなければ
やがて親ごさん自身も苦しむことになるでしょう。
もちろん親ごさんが
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学校には行かなくていいよ。
と心の底から思えて
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学校かそれ以上に勉強できるところを用意できる
というのであれば
学校に行かせることだけが解決策ではありません。
まとめ
今回は
子どもを学校から遠ざける声かけ を7つ紹介しました。
どれも親ごさんがせいいっぱい、良かれと思ってしていることです。
だから罪はありません。
しかし、声のかけかたによって
かえって学校から遠ざけてしまっているとしたら…
そして、それに気づけないとしたら…
それ以上に悲しいことはありません。
不意にしてしまっている声かけにも
意識をしてみてはいかがでしょうか。
今回の記事は
動機づけ面接法
という心理療法を参考にしています。
もっと知りたいと思ったら
こちらの本をおススメします。
ちょっとむずかしそうと思ったら
こんな本もあります。
不登校のお子さんの居場所や
不登校の見方や対応についても紹介しています。
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