教えてくれないなら聞いてください,適応指導教室のこと

不登校支援

こんにちは

 

公認心理師のツナカンです。

 

ふだんは,不登校のお子さんや

 

子育てに悩む親ごさん

 

学校の先生の心の応援をしています。

 

ある不登校のお子さんの保護者と

 

学校の先生のやりとりです。

 

先生,学校に行きたがらないのには

 

なにか理由があるようなんですが

 

話してくれないんです。

 

家で引きこもっていては

 

勉強が遅れてしまうし

 

どこかにいい場所ないですか?

 

 

 

そうですね…

 

保健室か相談室ではどうですか?

 

 

 

今は,学校そのものがダメ

 

なようなんです。

 

 

 

そうですか…困りましたね。

 

もう少し様子を見てみましょう。

 

 

 

いつまで様子を見ればいいんですか?

 

 

お母さん,焦らないで

 

今は休養が必要なんです。

 

 

この会話には問題があります。

 

読者の方には思いつくでしょうか…。

 

答えは

 

「様子を見る」以上の

 

具体的な提案ができていないことです。

 

それからもう一つ…

 

先生が

 

適応指導教室を提案していない

 

ところです。

 

しかし,これは先生が悪いからではありません。

 

これは学校と適応指導教室に

 

距離があるからです。

 

今回は

 

学校と適応指導教室の距離

 

についてお伝えします。

 

この記事を読んでもらうことで

 

適応指導教室に通えない理由や

 

適応指導教室に通わせたいのに

 

どうすればよいのかわかります。

 

 

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教えてくれないなら聞いてください,適応指導教室のこと

このblogを読んでくださっている方には

 

適応指導教室を知らないということはないでしょう。

 

しかし,適応指導教室を知らないという人は

 

けっこういます。

 

むしろフリースクールの方が

 

名前としてはなじみがあるからです。

 

学校の先生が知らないということもあるのです。

 

解決する方法はたった一つ

 

「近くに適応指導教室はないんですか!?」

 

と聞いてください。

 

そうすると,先生も調べるでしょう。

 

またはインターネットで調べたうえで

 

「適応指導教室に通わせたいので手続きを教えてください」

 

と聞いてみて下さい。

 

 

学校と適応指導教室のミゾ

学校と適応指導教室は

 

必ずしもちゃんとつながっているわけではありません。

 

そこにはミゾがあるのです。

 

– 時間が合わない
– 適応指導教室が知られていない
– 適応指導教室の敷居が高い

 

 

①時間が合わない

まず,学校の先生は

 

とても忙しく,残業することが

 

ふつうになってしまっています。

 

児童・生徒が帰ってからも

 

仕事は残っています。

 

一方,適応指導教室は

 

遅く始まり,早く終わります。

 

これは不登校のお子さんが

 

通学するお子さんと会わないための

 

気配りだと言われています。

 

そして,場によっては16:00くらいで

 

スタッフも退勤してしまうところもあります。

 

このようなことから,学校と適応指導教室で

 

うまく連携がとれないことがあります。

 

 

②適応指導教室が知られていない

先生が適応指導教室を紹介してくれないのは

 

単に知らないということもあります。

 

わたしの勤務する自治体でも

 

「どこにあるのか知りませんでした」

 

そもそも

 

「そういう所があるなんて知りませんでした」

 

という先生さえいたのです。

 

これは教育分野でも

 

適応指導教室がきわめてマイナーな存在であることを

 

表していると思います。

 

 

③適応指導教室の敷居が高い

教育支援センターや

 

適応指導教室について

 

 

敷居が高いんです。

 

と,

 

学校の先生や

 

保護者からも言われたことがあります。

 

保護者からは

 

 

えらい先生がいるところみたいだから

 

と言われたこともあります。

 

他に,学校の先生からは

 

 

行っていいのかどうかわからないところだから

 

というものでした。

 

– 不登校の子に対して神経質になっている
– ダメだしをするところだと思われている
– 退職したベテラン教員が働いているところ
– スタッフの専門性に対する心理的な壁

 

こういったイメージがあるのかもしれません。

 

 

 

適応指導教室についての先生のイメージ

先生の中には

 

 

適応指導教室は居心地がいいので

 

学校に戻れなくなりますよ

 

と考えている方もいるようです。

 

学校は規則正しい生活を

 

送れるように教育するところです。

 

それに比べると適応指導教室は

 

生活はかなりゆるいです。

 

実際に,生活が乱れがちな子はいます。

 

しかし,適応指導教室を利用しないことで

 

お子さんは

 

“学校に行くか,行か(け)ないか”

 

という二者択一を常に迫られることになります。

 

そして,行けないという経験を積み重ねるほど

 

学校への抵抗はどんどん高くなっていくのです。

 

ですから,適応指導教室を使いながら

 

勉強をしつつ

 

学校に戻るタイミングを計るのが正解です。

 

たとえ,完全に学校に戻れなかったとしても

 

ある程度の学力があれば

 

進学の選択肢はそれほど狭くはなりません。


 

適応指導教室のこと,先生に相談してみました

 

 

子どもが不登校になってしまいました。

 

そこで,先生に相談したのですが

 

解決策は出てきませんでした。

 

 

 

せめて子どもに居場所だけでも用意してあげたくて

 

フリースクールのことをネットで調べました。

 

でも,近くにはないようでした。

 

 

 

先生にもう一度,相談してみました。

 

すると

 

『適応指導教室というところがあるようです』

 

と教えてくれました。

 

 

 

そのあとは,学校をとおして

 

手続きをして

 

無事に,適応指導教室に通えることになりました。

 

 

 

子どもは最初は緊張しているようでしたが

 

先生たちはやさしくて,すぐに馴染んだようです。

 

学校に行けなくなった時にはあんなに悩んでいたのに

 

今は,自分がいられる場所が見つかって

 

一安心したようです。

 

家でも落ちついています。

 

 

 

前は,学校に通えるようになるかどうか

 

親子だけで考えていましたが

 

今は適応指導教室の先生も

 

一緒に考えてくれているので心強いです。

 

 

・・・・・・・・・・

 

ちなみに,適応指導教室を利用するための

 

手続きについては

 

こちらの記事にあります。
【不登校】適応指導教室に通うための4つの手続き
 

またフリースクールと適応指導教室のちがいについては

 

こちらの記事にあります。
適応指導教室とフリースクールのちがい5つ
 

 

まとめ

今回は

 

学校と適応指導教室の間にある距離

 

について解説しました。

 

まだまだ適応指導教室は

 

学校にとっても遠い存在です。

 

そのために苦しんでいる子や

 

親がいると思います。

 

この記事が,そんな方々の役に立てば幸いです。

 

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