子どものネット・ゲーム依存対応で理解不足だったこと4点

子育て

こんにちは ツナカンです。

私はふだん

適応指導教室のカウンセラー(公認心理師)として

不登校のお子さんや

子育てに悩む保護者の方

学校の先生方

の支援にあたっています。

 

これまで

子どものインターネット・ゲーム依存

についての相談に対応もしてきました。

そして,これまでにいくつかの記事を書いてきました
ネット依存になった子からネットを取り上げると起きる6つのこと
何度言っても変えられないスマホ・ネット・ゲーム依存への対応
【解決】ネット・ゲーム依存,私ならこうする

 

努力はしても私の力及ばず

十分にお役に立てないこともあります。

また良かれと思って対応をまちがえることもあります。

そんなことには勉強をしてみて初めて

自分に何が足りなかったのかわかることもあります。

 

 

そこで今回は

私がネット・ゲーム依存で理解不足だったこと

をお伝えします。

 

この記事を読んでもらえれば

こんなことがわかります。

  • 子どものネット・ゲーム依存対応で理解不足だったこと4点
  • これから私はどうするか

 

今回は,私の反省のような内容になりますが

こんな私を反面教師にしてもらえば

ネット・ゲーム依存状態のお子さんの回復の

役立てていただけると思います

 

 

 

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子どものネット・ゲーム依存対応で反省していること4点

私は,これまでに子どものネット・ゲーム依存について

注意を促したり

対応法についてのアイデア

に関するいくつかの記事を書いてきました。

しかし,大事なことが抜けていました。

それは  子どもの側の視点  です。

この点が不十分であったことは

カウンセラーとして痛恨の極みです。

 

完璧とまではいかないまでも

もう少し子どもの立場から見た時に

私に足りなかったポイントは以下の通りです。

  • 大人にネット・ゲームの良さを伝えること
  • 子ども主体のルールの作り方
  • 家族のつながりの回復が一番大事
  • 親子が相談しやすい相談相手であること

 

 

 

大人にネット・ゲームの良さを伝えること

今の大人世代でも,子どもの頃からゲームになじみ

今でもやっている方は多いと思います。

私もそのうちの一人です。

昔よりも現実とゲームの境界はあいまいになりました。

そんな現在,お子さんにとってのネット・ゲームとは

こんな良さを持っていると思います。

  • ゲームがうまいと一目置かれる
  • いろいろ試すことができる世界
  • ほかの子との共通言語である
  • 距離を越えて仲間とつながれる
  • 不登校の子にとっては“新しい居場所”になる
  • ゲームで救われることもある

 

これらを一言でまとめると

現実での自信を回復したり補ったり・上げたりする場

であると言えるでしょう。

 

これを“逃げ”と見ることもできるのですが

これを許さないスタンスであると

お子さんとの関係は悪くなってしまいます。

人間は生身である以上,現実の世界で

衣食住を満たさなければなりませんが

人との関係でうまくいかない時に

もう一つの自分でいられる世界なのです。

 

 

子ども主体のルールの作り方

こう書くと

子どもが決めたルールに親が従えばいいの!?

と思われてしまいそうですが

うという意味ではなく

親が押し付けるだけのルールではなく

子どもの考えでルールを作る

という意味です。

 

子どもにゲームに関するルールを作ってもらい

親は,それが実行できるのかどうかを一緒に考える

アドバイザーの立場が取れるよう応援すべきでした。

 

約束がうまく守れないこともあるでしょうが

できるだけ早く話し合い

守れる約束に作り変える必要があります。

 

また

 

なんで約束をするのかを説明するとね…

 

というやりとりも必要です。

 

その際,ゲームのデメリットばかり強調せず

約束を守ることでどんなメリットがあるのか

を説明しましょう。

親の都合だけで約束をすると

子どもは約束をすることを嫌がるようになりますし

守れない約束をくりかえすようになります。

色々なトラブルにもなります。
ネット依存になった子からネットを取り上げると起きる6つのこと

こうしてネットをめぐって親子関係が悪くなるのです。

 

 

 

家族のつながりを回復すること

ネット・ゲームをめぐって親子関係が悪化したら

これまでの私は

どうやって親が主導権を取り返すか

にばかり注目してしまっていました。

 

これはこれで大切なことではあると思うのですが

子どもの良い行動を認める

ということが足りていませんでした。

 

いくらネット・ゲームをしていたとしても

例えば

朝は挨拶ができているとか

話し合おうとすれば応じるだとか

前日よりは約束が守れるだとか

何らかの良い行動があるはずです。

 

そういうところを

親御さんにもっと認めてもらえるように

働きかける必要があると思っています。

そうすることで,親は管理者からアドバイザーになり

少しずつでも関係は温まってくるかもしれません。

 

 

親子が相談しやすい相談相手であること

このように私は,親が主導権を取り返すこと

を強く意識していました。

 

子どもからしたら

あそこで相談するとゲームを取り上げられる

そう思ったに違いありません。

 

ゲームを取り上げられると感じれば

子どもは心を閉ざしてしまいます。

そして,子どもが相談に行きたがらなければ

親も相談しにくくなってしまいます。

もっとも大切だったことは

親も子どもも相談したくなる人であること

でした。

 

子どもの将来への希望や

現実的な課題など

もろもろの条件はあると思いますが

これからはこんなことも

考えていきたいと思っています。

 

 

これから私はどうするか

自分に不足していた 子どもの側の視点 を知り

具体的に変えていきたいと思うことは

以下の通りです

  • 子どもの好きなゲームやアプリのことを知る
  • 子どもの良い行動を探し働きかける
  • 家庭が確実に守れる約束をしてもらう

 

 

その①:子どもの好きなゲームやアプリのことを知る

実は私自身はゲームは嫌いではありませんし

モラトリアムの時期にはやりこんでもいましたし

大人になってからも,対戦型ゲームはやっていました。

今は価値観の変化とともに遠ざかっています。

 

一方,私が関わる子どもたちのゲームは

どんどん進化を続けています。

こうしている間にちょっと遅れてしまったようです。

 

こうしてblogにエネルギーを注いでいるので

これからもゲームにはまり込むことはなさそうですが

ゲームやアプリについては,今よりも知ることが必要そうです。

少なくとも入口のところくらいは知ってみようと思います。

 

その②:子どもの良い行動を探し働きかける

子どもが生活の中でしている良いことに

よく目を向けて支援していきたいと思います。

子どもの良い行動は,近くにいると見落としがちです。

そこで私たちのような支援者の出番があるのですが

これまで,その点を十分に見られずにいました。

 

保護者が主導権を持つということは

やはり必要だろうと思っています。

ただし,奪い去るのではなく子どもの良い行動に注目し

親子の関係が温まるような働きかけの中で話し合い

親子で納得をしながら,最終的には子どもが自己管理

できるように支援します。

 

その③家庭が確実に守れる約束をしてもらう

これからは今の生活からでも確実に変化できることを提案します。

これまで相談にいらした方は

本音では

どれくらいできるんだろう…できないかもなぁ…

と思いながら,私の提案に挑戦したのかもしれません。

 

相談にいらした方の本音を見抜くのは難しいのですが

一部でもできている部分を十分に認められたのか

自問自答しています。

 

 

まとめ

この記事を書くにあたって

 

しまった!見逃していた!

と思うことがありました。

 

インターネット依存を考えるうえで

私に足りなかったポイントは以下の通りです。

  • 大人にネット・ゲームの良さを伝えること
  • 子ども主体のルールの作り方
  • 家族のつながりの回復が一番大事
  • 親子が相談しやすい相談相手であること

そしてこれから具体的に変えていきたいと思うことは

以下の通りです

  • 子どもの好きなゲームやアプリのことを知る
  • 子どもの良い行動を探し働きかける
  • 家庭が確実に守れる約束をしてもらう

改めて思うのは

葛藤があっても,親子はつながっていて

親子両方をもっと細かく考えていかねばならない

ということです。

頭では当たり前のようにわかっているつもりでも

実際の場面になると不十分になることがあります。

 

これからも反省,改善しなければならないことは

ずっと続くと思います。

そんな風にしながら時代に対応できる

心理臨床家でいられるように

していきたいと思っています。

 

こんな私を反面教師にしてもらい

ご家庭でのインターネットの利用について

考えてもらえれば幸いです。

 

 

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参考資料:関正樹(2021)ゲーム好きな子どもたちと支援者はどのように付き合うか?.支援者なら知っておきたいゲーム・ネット・スマホのこと‐ゲーム症‐からリテラシー教育まで,金子総合オンラインワークショップ.

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