【言葉をうけながす!?】「言葉の合気道」とは

マインドフルネス

こんにちは ツナカンです。

ふだんは心理職として

不登校のお子さん

子育てに悩む親ごさん

学校の先生

を応援しています。

 

 

「どうして学校に行ってくれないの?」

 

毎日、わたしはこんな質問を

 

自分の中でくりかえしています。

子どもにとって学校はどれだけ大切か…。

 

学校で友だちを作ったり

 

勉強したりしてくれないと…。

 

このままでは将来、不利になるかも…。

 

でも子どもを学校に行かせることができない。

 

学校に行くことを怖がっているし

 

その理由も話してくれない。

 

育て方が悪いのかもしれない…。

 

もっと話を聞いてあげればよかったのかもしれない…。

 

もっと寄り添ってあげればよかったのかもしれない…。

 

これでも子どものために

 

できることは何でもしてきたと思っている。

それでも、子どもは学校に行ってくれない。

 

どうしたらいいの…。

 

ただ、子どもが学校に行ってくれることを願うしかないの…。

 

 

お子さんの不登校が長びくほど

親ごさんのお子さんへの心配

どんどん強くなっていきます。

 

こんな気持ちが深まることで

より一層、問題をむずかしくしていくこともあります。

 

一度冷静になって!

そうだれかに言われたとしても

お子さんが不登校である現実は変わりません。

 

だから冷静になることがむずかしいはずです。

今回は、そんな気もちになっている親ごさんのために

特別な見方をご紹介します。

きっと、今までほとんど経験したことのないような

不思議な見方だと思います。

 

これを読んで試してもらえれば

お子さんに優しく

ご自身にも優しくできるようになるでしょう。

 

学校に行けないことで悩んでいるのは

なによりお子さんであることは

親ごさんもわかっているはずです。

 

 

 

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【言葉をうけながす!?】「言葉の合気道」とは

言葉に合気道をかけるといっても

イマイチ、ピンとこないことの方が多いのではないでしょうか。

 

言葉の合気道 とは、

ACT(アクト)という心理療法の技法のひとつで

ネガティブな思考や感情に巻き込まれないように

思考や感情をうまくうけ流す方法です。

言葉の合気道では

  • 思考や感情を否定しない
  • 真に受けない
  • ただ受け入れ、認める

これによりネガティブな思考や感情に苦しめられずに

自分を見つめることができるようになります。

 

 

そして生き生きと人生を送るための助けとなります。

以下にそのポイントについてご紹介していきます。

 

 

 

「そうだね、それで…」

 

頭の中で思いうかぶ考えは

親ごさんに向かって攻撃をしかけてきます。

「ダメな親だ」

「育て方がまちがえてる」

「学校に行かないなんてダメな子だ」

こんな風に。

 

こんな考えを打ち消そうとして

親ごさんは、ムリヤリ子どもを学校に行かせようとしたり

子どもや、自分自身を責めてしまいます。

 

でも、言葉の合気道では

自分自身の考えや子どもの主張に対して

「そうだね、それで…」

の発想で向き合います。

 

 

その時に

  • 「そういう経験をしたなら、そう感じるのは当たり前だよね」と認識する
  • “正しさ”よりも、今自分が何を感じているのかを分類する
  • 感じたままを認める

 

こんなことをしていきします。

 

本当の合気道のように

言葉がしむけてくる攻撃を

しなやなに受け流してしまうのです。

 

「そう感じるのは当たり前」

 

「そう感じるのは当たり前だよね」と認識することを

バリデーション と呼びます。

 

もしかすると自分を責めて

こんな風に考えるなんて、私はダメだ…

と思うかもしれませんし

 

お子さんの訴えに

そんな風に思うなんておかしい

と思うことがあるかもしれません。

 

そんなときに

「わたし(あなた)がそう感じるのも、当たり前(自然なこと)」

と認識するのです。

よく

「わたしなんて~になってしまえばいいんだ!」

という緊迫した状況では

一生懸命なぐさめようとしたり

別のことに気をそらせようとしたりします。

 

しかし、バリデーションでは

「そんな風に感じているなんて、辛いだろうね」

こんな風に返してあげるのです。

これが「そうだね」の部分です。

 

 

“正しさ”よりも、今自分が何を感じているのかを分類する

 

しばしば人は自分の考え方や行動を

正しさの基準に当てはめて考えてしまいがちです。

不登校で苦しんでいる親子でもこうしたことは

珍しいことではありません。

 

「学校に行けることこそ正しい」

こんな風に考えているのです。

 

親・子、先生…

それどころか不登校を支援するスタッフでも

この考えのワナにはまって支援を誤ることがあります。

 

考えて言えること、感じていることを

ひたすらそのままに

「学校に行きたくなくなってしまった時の記憶が浮かんでいる」

「胸のあたりに不快感がある」

「頭の中で『~しないといけない』という考えがある」

こんな風に分類することができないからなのです。

 

言葉の合気道 をするために

頭の中で考えたこと

体で感じていること

昔の記憶

こんなことを紙に書き出してみても良いかもしれません。

これも「そうだね」の部分です。

 

 

言葉の合気道、こんな感じ

 

 

もう学校に行きたくない。 学校はつまらない。

 

そっか。学校がつまらないって感じてるんだね。

 

勉強にはついていけないし、友だちもいないし

 

もう行ってもしょうがないと思う。

 

そんな風に考えたら、辛くなるよね。

 

話を聞いていると

 

行かなきゃいけない、という気もちもあるように思うんだけど?

 

行かなきゃいけないのは、わかってる。

 

でも行きたくない。

 

『勉強してもムリ』『友だちなんかいない』

 

そういうイヤな考えが

 

あなたを強く引っ張るんだと思うけど

 

そんなときはどうしてる?

 

YouTubeをみたり、ゲームをしたりして時間を過ごしてる。

 

それで遅刻するから学校にも行かなくなる。それをくりかえしてる。

 

それって、ぜんぜんおかしいことじゃないと思う。

 

それだけ、あなたにとってこのイヤな考えが強力だってことなんだと思うよ。

 

きっと、イヤな考えにつかまったときにゲームをしたりYouTubeを見たりすると、安心できるんでしょ?

 

わたしもそういうことがあるよ。

 

そうなんだ! でも、どうしたらいい?

 

あなたにはあこがれている人がいるかな?もしその人があなたと同じようにイヤな考えに捕まったとき、どんな風にすると思う?

 

 

 

言葉の合気道をすることのメリット

 

言葉の合気道をする目的は

心の柔らかさを高めること

 

です。

 

そして、

その人が大切にしたいもの(価値)のために

行動をし続ける確率を高めること

なのです。

 

これが「…それで…」の部分です。

 

ありのままを受け入れた後に

次の行動に移してみることをうながすのです。

 

言葉の合気道 を体験してみると

いろいろなことに気づいたり

やる気が出てきたりして

気分が良くなることがあります。

 

 

言葉の合気道の注意点

 

しかし注意しなければならないこともあります。

それは、前向きな行動をさせようとしてしまう ことです。

 

言葉の合気道を練習していると

前向きな行動を引き出せるため

「前向きな行動を引き出さなければならない」

 

と考えてしまい

前向きな行動がでるまで

何度もやろうとしたり

誘導しようとしたりしてしまいます。

 

そして、質の悪いことに

自分がそのように仕向けていることに

気づけないことがあるのです。

これも否定的な言葉と同じように

前向きにさせようとする言葉にとらわれている状態です。

 

ですから、だれかと言葉の合気道をする時には

相手が自分のことに気づければ十分

というくらいのスタンスが良いでしょう。

 

 

 

まとめ

今回は

ネガティブな思考や感情に巻き込まれないように

思考や感情をうまくうけ流す技法である

言葉の合気道

をご紹介しました。

 

言葉の合気道 では

  • 思考や感情を否定しない
  • 真に受けない
  • ただ受け入れ、認める

これによりネガティブな思考や感情に苦しめられずに

客観的に自分を見つめることができるようになります。

そして生き生きと人生を送るための助けとなります。

 

わたしは武術を趣味にしていますが

この言葉の合気道を練習すると

武術を練習しているときのような

不思議な感覚になります。

 

また、武術と同じようにシンプルながら

奥深い魅力があります。

 

初めは使いこなすのはむずかしいかもしれませんが

だれかのためにも、自分のためにも

チャレンジしてみてはどうでしょうか。

 

<参考文献>

 

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