子どもが学校に行かないとき “親がおちいる罠3つ”

不登校支援

こんにちは ツナカン です。

 

公認心理師として

 

不登校のお子さんや

 

子育てに悩む親御さん

 

学校の先生方

 

の応援をしています。

 

 

うちの子は受験生なのに

 

スマホ依存で不登校。

 

 

 

自分から「行く」と言うので

 

塾も行かせたけど休みがち。

 

「明日は行く!~する!」

 

と言ったのに

 

約束は守らないない。

 

 

 

学校の先生、塾の先生、

 

カウンセラーに相談しても何も変わらない。

 

スマホを取り上げると言ったら

 

「それなら死ぬ」と言い出します。

 

 

 

こんな口ばかりのわが子を信じてあげられない。

 

そんな自分は親としてダメなのかと思う。

 

どうしたらいいの!?

 

 

 

子どもが不登校になると

親はこんな風に自分を責めてしまいます。

 

まるで,

ぬけ出せない迷路に入りこんでしまった…

 

そんな感じではないでしょうか。

 

今回は

 

子どもが不登校になった時,親がおちいる罠

について解説します。

 

この記事では

 

自分の子が不登校になってしまったときに

 

親がついついおちいってしまいがちな

 

心理的な罠

 

について解説し

 

自分を支えるためのヒントをお伝えします。

 

また,お子さんが不登校でなくても

子育てで困ったときのお役に立つでしょう。

 

 

 

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子どもが学校に行かないとき “親がおちいる罠3つ”

子どもが学校に行かないと

 

親も不安になります。

 

今回は

 

子どもをどうするか ではなく

 

親がおちいりがちな

 

心のワナ

を中心にして解説します。

  • 個人攻撃の罠
  • コントロールすることにとらわれる
  • 悪い未来を想像する

 

 

 

 

個人攻撃の罠

子どもが不登校・登校渋りになると

 

子どもを責めてみたり

 

自分の力のなさを責めたりしてしまいます。

 

そういう状態におちいっている

大きな原因の一つは

 

“個人攻撃の罠”

 

です。

 

 

個人攻撃の罠!?

 

それは

 

人の行動の理由を,心や能力,性格といったもので説明をすること

のことです。

 

最初にあげた例を一部とりあげて

 

もう一度見てみましょう。

 

 

うちの子は受験生なのにスマホ依存で不登校。

自分から「行く」と言うので

塾も行かせたけど休みがち。

「明日は行く!~する!」と言ったのに

約束は守らない。

こんな口ばかりのわが子を信じてあげられない。

そんな自分は親としてダメなのかと思う。

 

 

ここで注目してもらいたいのは

 

  • スマホ依存
  • 口ばかりのわが子
  • 親としてダメ

 

というところです。

 

これらは全て,

 

状態にラベルを貼っているだけで

 

解決方法にはなっていないのです。

 

このような考え方になると

 

どうなるかというと…

 

 

 

 

 

 

こんな風に,言葉が循環してしまって

 

どう解決すればいいのか

 

見つけられなくなっています。

 

その結果,どこかに責任を求めて

 

出口のない迷路にはまりこんでしまうのです。

 

 

 

コントロールすることにとらわれる

 

子どもが不登校です。

 

子どもの気持ちを最優先にして

 

「それで学校に行けるようになるなら…」と思って

 

よけいなことを言わないようにしてきたし

 

子どもがしてほしいということをしてきました…

 

 

でも,もう疲れました。

 

 

 

もう勝手に生きてくれと思います。

 

このまま子どもに振り回される人生はまっぴらです。

 

 

 

このお母さんは子どものために

 

きっといろいろと手を尽くしてきたはずです。

 

子どもを良くしようと

働きかけることは

 

親としての責任と

 

「しっかりした大人になってほしい」

 

という

 

完全な善意からくる行動なので

 

わたしが

 

「それはまちがえてますよ」

 

なんてことは思いもしないし

 

お伝えすることもありません。

 

しかし,その気持ちが方法をまちがえさせるのです。

 

 

例えば,

 

「先生に言ってもらえば変わるんじゃないか」

 

「カウンセラーに言ってもらえば変わるんじゃないか」

 

「病院に連れていって医者に言われれば変わるんじゃないか」

 

こんな,あわい期待を持って

 

あちこちで相談して回るような状態に

 

親をおちいらせてしまうのです。

 

 

 

ここで,一度お伝えしておきます…

 

子どもも悪くないし,親も悪くない

 

 

そう聞くと

じゃあ誰が悪いんだ!?

 

そんなきれいごと言うな!

 

と思うかもしれません。

 

ですから

 

この少し後に

 

解決のための

 

ヒントになりそうなことはお伝えします。

 

 

 

良くない未来を想像する

 

子どもが学校を休みがちです。

 

これからは

 

さらに学校に行きづくなっていくと思います。

 

 

子供を全力でサポートするつもりですが

 

自分の心持ちを

 

どう保っていけば良いのでしょうか。

 

 

もう辛くてつぶれそうです。

 

 

親が楽になれば子どもにも

 

いい影響が伝わるのでしょうか。

 

 

子どもの状態が悪いと

 

つい,

 

このまま将来も悪くなっていくのではないか

 

と考えがちです。

 

それは人として自然な反応です。

 

わたしだって同じように感じます。

 

 

 

ここで話をちょっと変えます…

 

世界の人口は増えていて

 

「未来には食料が足りなくなる!」

 

などと言われています。

 

実際に

世界の人口は,うなぎのぼりで増えつづけています。


World Population Prospects 2019: Data Booklet

 

これを見て,どのように思うでしょうか

 

やっぱり

 

 

このままじゃ世界はたいへんなことになる!

 

誰かなんとかしてくれ!

 

 

とか

 

自分にはどうしようもない

 

なんて思うでしょうか。

 

 

しかし,もう少し先を見ると

このようになると見られています。

 


World Population Prospects 2019: Data Booklet

このように

 

長い目で見ると

 

人口の増加は止まると予想されています。

 

もちろん,本当に当たるのかどうかは

 

その時になってみなければわかりません。

 

ここでお伝えしたいのは人口のことではありません

 

人は,

 

今の良くないことがずっと続く

 

悪いことはもっと悪くなる

 

と思い込みやすい習性がある ということなのです。

 

 

 

「子どもはいつか良くなるから安心してください」

 

とは言いません。

 

ただ,

 

思っているほど悪いことは続かない

 

ということも事実なのです。

 

 

 

 

不登校の罠におちないためにできること

 

子どもが不登校になって

 

将来の心配ばかりしていました。

 

子どもは自分で,将来について

 

考える余裕もないみたいだったし

 

あの時は

 

子どもをしっかり見てあげられる余裕が

 

自分にもなかった。

 

 

 

世間からどう見られるのかとか考えると

 

まるで自分が被害者のように感じられました。

 

 

不登校は,子どもが

 

自分のSOSに気づけて休んでいたんだ…

 

 

そう思えるようになるには時間がかかりました。

 

 

今になって思えば,

 

子どもを自分の枠にはめて

 

そこからはみ出してしまうようで

 

心配をしていたんだと思います。

 

 

自分の気持ちのありのままを受け入れることが

 

子どものありのままを受け入れる

 

ってことに繋がっていたんだと気づきました。

 

 

子どもが,不登校や登校しぶりになったときに

 

おちいりがちな罠について紹介してきました。

 

では,どうしたら罠を避けることができるのでしょうか。

 

あるいは,罠からどうしたらぬけだせるのでしょうか。

 

おススメしたいことは以下の通りです。

 

  • マインドフルネスに見る
  • 自分の趣味をする
  • 誰かに相談する
  • 子どもと話しあえる関係を作る

 

 

マインドフルネスに見る

マインドフルネスとは

今,この瞬間のできごとを価値判断せずに見ること

です。

 

だからといって

 

「子どもをありのまま受け入れて」

というつもりはありません。

 

 

今の子どもを見たときに

 

自分の心がどのようにゆさぶられるか

を 観察 してみてほしいのです。

おそらく,多くの方が

 

「子どもがこのままだったらどうしよう…」

 

「こどもをどうにかしたい…」

 

そんな思考が

浮かんでは消えていくのがわかるはずです。

 

この,浮かんでは消えていく思考が

 

親を焦らせて

 

子どもに対して

 

あまり役に立たないアプローチをさせるのです。

 

マインドフルネスってどうやってやるの?

 

という方は

こちらのリンクをご覧ください↓

マインドフルネス瞑想4つのコツ

 

 

自分の趣味や仕事をする

マインドフルネスは

 

お子さんが学校にいかなくなった親の

 

気持ちを整えるのに,とても役にたつと思います。

 

 

しかし,それだけで解決するわけではありません。

 

子どもが学校にいかなくなると

 

自分の趣味や仕事を

 

あと回しにする親御さんもいますが

 

私は続けてもらうようにお伝えしています。

 

 

なぜなら

 

親子が一緒にいても不登校の解決にはならない

からです。

 

 

解決策はいろいろ試しながら見つけるものです。

 

その中には,一緒にいることが解決策になることもあるでしょう。

 

しかし,親が我慢をして一緒にいても

 

かえって口うるさくなって悪化することもあるし

 

親が冷静さを失ってしまうこともあるのです。

 

 

居場所が,かわることで

 

気持ちが自然とかわることも

 

少なくありません。

 

 

また,社会とつながっている感じが

 

親にとっての安心感になるはずです。

 

 

 

誰かに相談する

社会的引きこもり という言葉は

 

もはや日常用語になりましたが

 

これは斎藤環氏が提唱した考え方です。

 

不登校などをきっかけに

 

親と子が接点をなくし

 

さらに不登校であることを隠したり

 

支援をあきらめたりすることで

 

家族が社会との接点をなくしていきます。

 

それによって,引きこもりが深刻になって行く状態です。

 

 

先ほど,親も趣味や仕事を続けることを提案しました。

 

同じように相談を続けることも提案します。

 

誰かにガツンと言ってもらって解決したい

 

そういう気持ちになるのは理解できますが

 

それは効果的ではありません。

 

相談しやすい相手や場所と出会えたら

 

そこで粘り強く考えていくことを提案します。

 

 

 

子どもと話しあえる関係を作る

話し合いですので

 

親が押し付けるような話し合いになってしまうと

 

一時,いうことを聞くようになっても

 

その場をやり過ごすことを覚えてしまいます。

 

ですから,子どもの将来について

 

お互いに提案しあうような話し方が良いでしょう。

 

 

それはまるで

テーブルの上に,“不登校” という食材を置いて

 

それを親子でどんなふうに料理していくか

 

どんな風にアレンジを加えていくか

 

そんなイメージです。

 

 

どのような点に注意すればよいのか

 

こちらのリンクでご紹介しています。

【失敗する前にしっておきたい】学校に誘っても良い兆候5つ
 

 

まとめ

今回は

 

子どもが学校に行かないときに

親がおちいりやすい心の罠を

3つ紹介しました。

 

それが

  • 個人攻撃の罠
  • コントロールすることにとらわれる
  • 悪い未来を想像する

です。

 

 

対処法として

  • マインドフルネスに見る
  • 自分の趣味をする
  • 誰かに相談する
  • 子どもと話しあえる関係を作る

を提案しました。

 

親からすれば

 

ガツンといって(もらって)解決したい

こういう心境になることは自然なことです。

 

 

ここで改めて

 

 

子どもが学校に行かないのは,親も子も悪くない

と,お伝えしておきます。

 

 

「だれ(何)が悪いのか?」という思考から,脱したところに

 

新しい見方や,対処法があるはずです。

 

 

ご意見やご質問は以下までどうぞ。
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