ネット・ゲーム依存になってしまったお子さんに,して欲しいこと,してほしくないこと

不登校支援

こんにちは ツナカン です。

 

公認心理師として

 

不登校のお子さんや

 

子育てに悩む親御さん

 

学校の先生方の応援をしています。

 

 

学校に行けないお子さんがしばしば陥っているのが

 

ネット・ゲーム依存

 

状態です。

 

また,学校に行けているお子さんでも

 

ネット・ゲーム依存状態であることが

 

少なくありません。

 

おそらく親御さんからすれば

 

 

気づかないうちにネット依存になっていた

 

 

そんな感覚ではないかと思います。

 

ネット依存が深まってしまうと

 

回復は非常に困難ですし

 

私たちのような専門職もアドバイスに困ることもあります。

 

 

今回は,そんな親子を支援する立場から

 

子どもがネット・ゲーム依存になってしまった時にしてほしくないこと,して欲しいこと

 

について私なりの考えをお示しします。

 

 

最初から結論を言うと

 

いきなりむりやり取り上げることはやめた方が良い

ゲーム依存になる環境を変えてほしい

 

本文ではこれを解説していきます。

 

 

 

この記事はこんな方にオススメです

子どもがゲーム依存になってしまった!
うちの子どもはネット依存?

どうしたら直せる?

 

 

これを読んでいただければ

 

ネット・ゲーム依存になってしまったお子さん

 

への対応策の選択肢が増えます。

 

 

 

 

 

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ネット・ゲーム依存になってしまったお子さんに,して欲しいこと,してほしくないこと

お子さんがネット依存になってしまったら

 

立て直しはかなり大変です。

 

 

今回はお子さんがネット依存になってしまったときに
支援者の立場から

  • してほしくないこと
  • してほしいこと

の2つに分けて解説します

 

これを参考にしていただければ

無用な対立を減らしたり立て直しのスピードも速まる可能性が出てきます。

 

 

 

お子さんがネット依存になったらして欲しくないこと

ネット依存になってしまったお子さんに対して

 

して欲しくないこと

 

は以下の通りです。

 

  • 本人の同意なく,いきなり制限する
  • 子どもとの争い(ゲーム)に乗っかる
  • 子どものせいにする
  • 自分の育て方のせいにする

 

自分の子がネット・ゲーム依存になったことに気づくと

 

焦って制限したくなるのは

 

親として自然な反応だと思います。

 

 

しかし,ネット・ゲーム依存になってしまったら

 

主導権はすでに子どもにある

 

そう理解すべきです。

 

 

 

子どもは自分に主導権があると感じていますから

 

親の制限に対しては激しい反発が起きます。

 

すると,親と子どもの間で

 

どちらが主導権を握れるのか

 

力のせめぎ合いがおきます。

 

そして多くの親御さんがこれに負けます。

 

 

 

なぜ負けるのでしょうか。

 

それは子どもが出す条件に親は勝てないからです。

 

「もっとゲームさせてくれなきゃ学校に行かない」
「ゲームを取ろうとするから,もっと引きこもる」

 

子どもに健全に育って欲しいのに

 

その健全な成長を取引の材料にされているからです。

 

はっきり言って,この取引に勝てる親はほぼいません。

 

ですから,このゲームに乗ってはいけないのです。

 

 

 

また,子どもがネット・ゲーム依存になると

 

子どもの性格や特性のせいにしたり

 

自分自身の育て方のせいにしたり

 

そんな風に,解決することのない原因探しになりがちです。

 

これでは解決するどころか

 

不安の泥沼にますますはまっていきます。

 

 

 

ネット・ゲーム依存症になったらしてほしいこと

 

ネット・ゲーム依存になったらして欲しいことは以下の通りです。

 

  • 子どもの同意を得て制限を加える
  • 子どもと決めた約束は徹底して守る
  • 依存できる環境を用意しない
  • 原因よりも解決法を探す
  • 相談機関に相談する

 

 

先に述べたとおり

 

ネット・ゲーム依存になった子にとって

 

主導権は自分にあると感じています。

 

 

 

しかし,心のどこかでは

 

現実世界で思うように行かなかった欲求不満・不全感

 

がひっかかっているはずです。

 

 

 

「本当は~だったら良いと思っているんじゃない?
そっちに行けるように手伝いたい。
だからネット・ゲームの主導権をこちらに譲って。」

 

そんな風に,主導権をそっと引きはがすのです。

 

そして,またネット・ゲーム依存が進まないように

 

約束事をきちんとするのです。

 

 

 

そして,その約束は子どもにだけ守らせるのではなく

 

親御さんも首尾一貫守るのです。

 

具体的には

 

口約束ではなく,ネット・ゲームが

 

約束した時間以上にできないように物理的に変えるのです。

 

 

またルール違反をしたなら

 

毅然とペナルティを加えるのです。

 

例えば,30分オーバーしたなら

 

60分はネット回線を外す

 

それも子どもが自力で接続できないようにします。

 

或いは,スマホ・ゲーム本体を預かります。

 

 

 

どこからがネット・ゲーム依存か

「どこからネット・ゲーム依存なの?」

 

 

そんな風に判断に迷ったら

 

お子さんが約束を守れないとき

 

が目安です。

 

それは

 

お子さんがゲームを理性的にコントロールしているのではなく

 

ゲームがお子さんをコントロールしている状態なのです。

 

 

そんな時は,意思の力をあてにしてはいけません。

 

ルール・物理的にもお子さんが理性的でいられる環境を用意すべきです。

 

誰のせいか,ではなく

 

約束を守れる環境を作る

 

のです。

 

 

診断上の判断については下記のリンクをご覧下さい
【解決策】子どものネット・ゲーム依存対策

 

 

 

 

子どもがネット・ゲーム依存になる理由

お子さんがネット・ゲーム依存になる理由は

 

以下のようなものがあります。

 

  • ゲームの中毒性にはまる
  • ネット・ゲームの中でのしがらみ
  • 不快な感覚から逃げるため

 

ゲームは中毒性が高くなるように

 

うまく作り込まれています。

 

 

大人でさえ簡単にはまってしまうものなのに

 

子どもだけに判断を任せておくことは反対です。

 

 

 

次に,ネットゲームの世界で

 

リアルな友だちと共同戦線を張っていて

 

友だちを裏切れないとか,友だちの期待を背負っていることがあります。

 

 

これがさらにネット・ゲーム依存を深めています。

 

このように,お子さんの感覚と,親御さんの感覚は

 

全く違う世界観ですから説教でよくなることはないのです。

 

 

 

最後に,現実の世界で何か嫌なことがあると

 

ネットやゲームの世界で

 

うさを晴らしたり欲求不満を解消したりします。

 

こうして不快な感情を避けることが増えてくると

 

どんどんネット・ゲーム依存を深めていくことになります。

 

 

 

まとめ

ネット・ゲーム依存のお子さんに対して

 

支援者の立場から

 

やらないでほしいこと・やってほしいこと

 

を解説しました。

 

 

いきなりむりやり取り上げることはやめて,ゲーム依存になる環境を変える

 

気がついたら子どもがネット・ゲーム依存になっていた

 

などということにならないように

 

子どもにどこまでを許すのかは慎重に考えてほしいと思います。

 

また,すでになってしまったのならば

 

まずはお子さんとよく話し合い

 

それでもダメであれば相談機関へ足を向けて下さい。

 

 

 

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