こんにちは ツナカンです。
ふだんは不登校の子
子育てに悩む親ごさん
学校の先生
を心理師として応援しています。
今、話題になっている繊細さん=HSPですが
お子さんが学校に行けなくなると
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2020/10/businesswoman3_question-e1602985961536.png)
うちの子はHSCでは?
そう心配される親ごさんは少なくありません。
そこで今回は
自分の子がHSCかどうかがわかるチェックリスト
についてご紹介します。
今回の記事を読んでいただければ
HSC・HSPについて科学的な根拠にもとづいて
自分の子がHSCかどうかわかるようになるでしょう。
【お子さん大丈夫?】HSCかどうかわかるチェックリストをご紹介
お子さんのHSCをチェックする質問紙はこちらです。
ぜひお子さんに応えてもらってみてください。
それぞれ1(全く当てはまらない)~7点(非常に当てはまる)で答えて下さい。
- 一度に色々なことが起こっていると不愉快になる
- 一度にあまりに多くのことをさせあれるとイライラする
- 生活に変化があるのが好きではない
- 短時間に多くのことをしなければならないと緊張してしまう
- 誰かに観察されていると緊張してしまい、普段よりうまくできなくなってしまうことがある
- 大きな音は好きではない
- 騒音のせいで不快な感じになる
- よい味がするものは大好きだ
- 良い香りのするものが大好きだ
- 音楽のおかげでとても幸せになることがある
- 自分の周りでおきる小さな変化にも気がつく
出典:
Pluess.M,E.,Lionetti,F.,Lester,K.J.,Krapohl,E.,Aron,E.N.,&Aron,A(2018).Environmental sensitivity in children;Development of the Highly Sensitive Child Scale and indentification of sensitivity groups.Developmental Psychology,54,51-70.岐部・平野(2019)による日本語版
飯村周平(2022)HSPの心理学-科学的根拠から理解する「繊細さ」と「生きづらさ」.金子書房より引用
さて何点だったでしょうか。
この後を読み進める前に
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2020/10/man_question-e1602923937927.png)
あれ?なんだか変だ?
と思った方はカンが良いです。
HSPかどうかはわからない
先ほどの質問では
HSCかどうかはわかりません
なぜなら
HSCやHSPは
環境に対する敏感さの程度を示すもの であって
HSPかどうかを示すものではない からです。
子どもが不登校になったとき
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2021/02/溜息女性.jpg)
うちの子はHSPだからしかたない
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2021/03/-2-e1615446971688.jpg)
不登校の理由がわからないんですが、HSPだからだと思うんです。
と説明をしようとする保護者が最近増えています。
それはお子さんが学校に行けない理由について説明がほしいという
親ごさんの苦しみが現れているのだと思います。
飯村(2022)は
子ども本人にとってはほとんどメリットがない
飯村周平(2022)HSPの心理学-科学的根拠から理解する「繊細さ」と「生きづらさ」.金子書房より
と述べています。
わたしも全くもって賛成です。
どのようなラベルを貼るかよりも
どんな対応をしていくか
の方がはるかに解決の近道だからです。
子どもをHSCと決めつけた親の事例
子どもをHSCと決めつけた結果
必要な対応ができなくなった仮の事例をお示しします。
事実ではありませんが事例を参考にしています。
![](https://www.tsunaaruki.com/wp-content/uploads/2020/10/pose_atama_kakaeru_woman-e1602998061446.png)
子どもが学校に行かなくなりました。
理由については説明してくれません。
日中、家にいるときには元気なんです。
授業がいやだとか、友だちと話したりするのが面倒だというのです。
本に乗っていたチェックリストを見てみたんですが
うちの子はHSCだと思うんです。
スクールカウンセラーにもHSCじゃないかと相談したところ
「配慮が必要な子だ」とのことでした。
だから学校にムリに行かせるのをやめました。
学校から課題をもらって家でできる勉強をすることにしました。
…1年後
まだ学校に行けるようになりません。
勉強は遅れてしまっています。
家で一人でおいておけないので
仕事の量も減らしました。
働けないので収入も減りました。
フリースクールも適応指導教室も勧めたのですが
行きたくないというのです。
去年とは担任も変わってしまったので
うちの子にどう接して良いのかわからないみたいです。
課題は出してくれるけど
去年の先生みたいに接してもらえません。
またイチから説明しないといけないのでしょうか…。
スクールカウンセリングは
わたしは受けていますが、子どもはうけたがりません。
話はきいてくれて「配慮が必要だ」とは言ってくれますが
何をすればいいのか、はっきり言ってくれません。
このままの生活が続くと想像したら
やっていけるのか不安です。
一年前にもう少しできることがあったんじゃないか…
今はそんな風に思います。
まとめ
今回は科学的根拠に基づくHSCの指標をお示ししました。
また科学的根拠のないHSP/Cの“診断”にふりまわされたせいで
不登校の回復ができなくなる問題についてご紹介しました。
今流行中の『繊細さん』や『HSP(C)』は
科学的根拠が不十分でありながら
うまく説明してくれているように見えます。
そのような本が流行るのも
生きにくさや原因不明の問題について
答えを導きだしてくれるように見えるからでしょう。
しかしそのせいで必要な支援ができなくなってもいます。
ですから、どんなラベルをはるかよりも 何をするか を考えていきましょう。
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