【思ってたのとちがいすぎる!】通信制高校の説明会に行ってみた

不登校支援

こんにちは ツナカンです。

 

教育支援センター(適応指導教室)のカウンセラーとして

 

お子さんや,保護者,先生方を応援しています。

 

 

 

今回は

通信制高校を進学先に考えてる。

 

通信制高校にもいろいろあるって聞くけど

どこがいいの?

 

そんな方に向けて

 

私立の通信制高校 の一例として

 

明秀学園日立高等学校の通信制

 

についてお知らせします。

 

 

通信制高校の進学を考えた時

 

まずは私立と公立のどちらに行くかで迷うはずです。

 

それから,どの学校にすればよいのかを迷うはずです。

 

 

今回は,明秀学園日立高等学校の説明会に行ってみました。

 

そこで見聞きした内容についてレポートします。

 

 

高校ごとに特色がありますので一例として

 

参考にはなるはずです。

 

なお,

 

回りくどいのはやめて,さっさと中身が知りたい!

 

という方は

 

最初のトピックをとばして

 

2番目や,懇談会のあたりから読んでもらえると

 

良いと思います。

 

今回の内容を記事にすることについては

明秀学園の許可をいただいています。

 

 

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【思ってたのとちがいすぎる!】通信制高校の説明会に行ってみた

明秀学園日立高等学校

 

通信制の特徴は以下のとおりです。

 

  • 1925年(大正14年)設立で96年目の伝統ある学校
  • 通信制は2003年に立ち上がり19年目
  • 狭域制で茨城県と栃木の学生が対象
  • 5年間の具体的な目標を立てている
  • それぞれの生徒が認め合い力を発揮できるように支援している
  • 通信制の生徒は750名で全日制併設の狭域通信制高校全国で一番

※狭域制通信制全体では全国第3位

 

伝統ある私立高校ということで,

 

それだけ歴史が長いということは

 

学校の経営努力があることですし

 

生徒や保護者にとっては安心材料の一つになるでしょう。

 

2025年に創立100周年になるとのことで

 

数値目標を立ててどのようにこれから学校を発展させていくか

 

全職員が同じ目線で進めるように予想計画を立てているとのことです。

 

他にない,明秀学園日立の特色といえるでしょう。

 

さらに,“多様性(ダイバーシティ)”よりさらに

 

一歩進んだ “ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)”

 

をキーワードに

 

それぞれの生徒が能力を認めあい,持っている力を発揮し活躍できること

 

を目ざしているとのことです。

 

またロゴマークは氷山をイメージしており

 

“生徒の90%の可能性は埋まっている”

 

“無”常識な大人になる‐固定観念や偏見にとらわれない

 

という考えにもとづくそうです。

 

つまり,生徒の中に表に出ていない良さが秘められていて

 

常識にこだわらず,もともと持っている力を引き出すこと

 

を大切にしているとのことでした。

 

 

 

明秀学園日立高等学校の通信制の特色

 

明秀学園日立高等は茨城県内を中心に

 

いくつかのキャンパスがあります。

 

今回は水戸キャンパスからの説明でした。

 

 

 

学習環境・学習内容

 

 

① 学習環境

学習の環境は以下の通りです。

  • 一般コース(週2~3日登校)…毎日来てもOK
  • キャリアコース(月に2日程度登校)
  • 個別対応,対面授業,オンライン授業,動画配信,対話型デジタル教材

 

さすがに通信制高校と言ったところで

 

学習を支援するバリエーションが多い。

 

スクーリングの教科によって
年に数回は高萩キャンパスに行行かねばなりませんが
8:00台に集合 ⇒ バスで移動
で対応しているとのこと

 

 

 

②学習内容

 

特色のあるものがレポートされていました。

  • ゼミ学習(一昨年前から)
  • ディズニーから学ぶ最強のコミュニケーション術
  • 未来志向の考え方
  • 茨城栃木の魅力発信部
  • 高校生のマネープラン

 

もちろん,これら以外に通常どおりの

 

教科の学習もあります。

 

 

③ 特別活動

 

特別活動は単位認定のために必要なものですが

 

強制ではなく,興味のあるものに参加する方式です。

 

内容は以下の通りです。

  • 春季遠足
  • カルチャー&スポーツフェスティバル
  • トライアルツアー
  • 生徒生活体験発表
  • ワンデートライアル
  • 芸術鑑賞会
  • 定時制通信制体育大会
  • 高等学校総合文化祭

など

 

 

ふつうの学校だと内容にかかわらず

 

強制参加になりますので

 

生徒が自分で選べるというのはおどろきでした。

 

 

 

 

メンタルサポート体制

 

メンタルのサポート体制は以下の通りです。

  • いつでも先生に相談できる学校携帯がある
  • 職員室がオープンで生徒との垣根が低い
  • 個別の生徒カルテで職員が情報共有
  • 保護者との連携
  • 卒業してからも関りを続けている

 

 

常勤の先生は “学校携帯” を所持していて

 

生徒や保護者の相談になるべくすぐに対応できるようにしている

 

というのを聞いておどろきました。

 

 

いつでも連絡がとれるということで

 

先生にとっては大変かもしれませんが

 

生徒を思えばこその対応だそうです。

 

 

さらに卒業した後も,卒業生を受け入れているうえに

 

その友だちの相談にさえのるそうです。

 

先生方の,生徒と向き合うというなみなみならぬ熱意を感じます。

 

この日,駐車場には案内係の方がいて

 

会場まで案内をしてくださったのですが

 

仕事がら,学生さんのメンタルサポートについては

 

つい気になってしまいます。

 

 

そこで係の方に聞いてみたところ

 

「うちの学校は先生と生徒の距離が近いのでいつも相談しやすいです」

 

と話していました。

 

そのときには

 

 

ずいぶんと自信を持っているんだな

 

と思いましたが

 

その係の方が学生さんだったと気づいたのは説明会の後のことでした。

 

 

 

卒業率

普通高校だと当たり前のようにほぼ全員が卒業します。

 

しかし通信制は卒業するまでに時間がかかることがあります。

 

あるいは,単位不足で中退することだってあります。

 

こうしたことから,卒業率という表現をします。

 

 

明秀学園日立高等学校は

 

例年 98~99% の卒業率,R2年度は96.1%だそうです。

 

その内,水戸キャンパスは 95.7% で 93名中,89名だったそうです。

 

つまり,ほとんどの学生さんが普通高校と同じように卒業できる

 

ということです。

 

通信制高校にはいろいろあるので

 

いちがいには言えないのですが

 

多くの通信制高校で3年間で卒業しているようです。

 

 

 

卒業できなかった生徒さんは体調不良などにより

 

卒業要件が満たせなかったり

 

「進路について慎重に考える時間が欲しい」

 

とのことで,あえて高校生活を延長したケースだそうです。

 

進路

 

卒業後の進路については

  • 大学28.1%(2年連続国公立進学者あり)
  • 専門学校25.8%
  • 就職19.1%
  • アルバイト12.4%
  • 浪人3.4%
  • 未定11.2%

 

という内訳でした。

 

 

国立大学は難関です。そこに合格者を出すというのは

 

ひとむかし前の通信制高校のイメージとはまったくちがっていました。

 

 

 

生徒の活動

生徒の活動についても

 

あくまでも主体性を大切にするということが

 

貫かれているようでした。

 

 

特にスマイルサポートプログラムというのは

 

面白い取り組みだと感じました。

 

 

① スマイルサポートプログラム

 

スマイルサポートプログラムは

 

教師が強制するのではなく,

 

あくまでも希望する生徒さんが

 

立候補して加入するメンバーシップだそうです。

 

学校行事を企画して運営したり

 

生徒さん同士の支えあいなどを行っており

 

内容としては

  • イベントの運営企画から職員会議でのプレゼン
  • オープンキャンパス
  • キャンパスラジオ放送(水戸キャンパスのみ)
  • ボランティア活動

など,大学生のようです。

 

 

 

わたしも大学の時には学生活動はけっこうやっていましたし

 

活動を通していろいろな繋がりが持てたことで

 

学生生活は充実したものになりました。

 

 

高校時代からこうした体験がつめるのは

 

とても良いと思いました。

 

 

 

② 部活

部活はそれぞれのキャンパスでちがっていて

 

生徒さんのやりたい内容を組んで

 

自分たちで立ち上げができるそうです。

 

ここでも生徒さんの自主性を大切にする

 

というスタンスが貫かれていました。

  • ダンス
  • 手芸
  • 美術
  • ハンドメイド
  • バスケ
  • 卓球
  • 陸上
  • 柔道

 

などで大会などもあるそうです。

 

なお,水戸キャンパスでは

 

ダンス部と手芸部が,活発だそうで

 

ダンス部では,発表から動画の編集まで生徒さんがおこない

 

手芸部では作品を福祉施設に寄贈したりしているそうです。

 

 

 

水戸キャンパスの雰囲気

 

水戸キャンパスでは

 

“サードプレイスとしてのキャンパス”

 

と,学校でも家庭でもない3つ目の居場所

 

として位置づけているそうです。

※ 画像はイメージであり実際の先生方ではありません

 

 

報告では

 

学校内でダンスやテレビでゲーム

 

をしていたりしている様子が映されていました。

 

また私服がほとんどのようです。

 

 

当日の説明会でも

 

案内や受け入れを学生さんがしていましたが

 

とても礼儀正しい生徒さんたちでした。

 

 

水戸キャンパスの学生さんの傾向として

  • 年間入学者の約半数が中学校からの新入生
  • 残りの約半数が高校からの転入学(若干の編入学と全日制からの転籍)
  • 新入学のうち82.5%が不登校経験者

 

ということだそうです。

 

不登校を経験しているお子さん同士なので

 

お互いの気持ちを分かりやすい環境だと言えるでしょう。

 

ちなみに,不登校から通信制高校に入学する生徒の割合は

 

  • 狭域制通信制約2人に1名
  • 広域制で66.7%

出典:定時制・通信制高等学校における教育の質の確保のための調査研究

 

だそうです。

もっとほかの高校のことも知りたい

 

という方にはコチラ

 

 

 

全国の通信制高校のことを知りたい!

 

という方にはコチラ

なるには進学サイト

 

 

保護者・生徒発表

説明会では生徒さん,保護者の方からのプレゼンがありました。

 

概要は以下の通りです。

 

 

〇生徒発表

ここに来る前は

 

自分で自分の限界を決めていた。

 

その限界をこえるきっかけは″スマイルサポーター”だった。

 

そこから先生との個別指導や

 

自分でやる学習へと

 

モチベーションが高まっていった。

 

 

 

人が変わるには“環境,意識,行動”が必要。

 

それが実現できる環境がこの学校にはあると思う。

 

緊張しているようでしたが

 

プレゼンのときの顔の表情づくりなど

 

しっかりとしたものでした。

 

先生といっしょに練習したのでしょうか。

 

 

 

〇保護者発表

 

お子さんが学校に行けなくなった

 

保護者の方からの体験レポートでした。

 

中学からほぼ3年間,子どもが不登校になった。

 

“どうにかしよう,させよう”とした行動・言動が

 

さらに子どもを苦しめることになった。

 

 

 

そうしているときに,スクールカウンセラーから通信制のことを聞いた。

 

そのあと,進学フェアに行き,パンフをもらい,直接説明をききに行った。

 

そこで学校ごとにぜんぜん特徴がちがうことがわかった。

 

そして選択のはばの広さを知った。

 

明秀学園日立の通信制では,

 

生徒の手づくりのパネル,先生の授業が楽しそうだった。

 

 

 

入学したばかりのときは中学生のころに

 

勉強は止まったままだったし,

 

登校できるかなど心配だった。

 

 

 

登校した初日,子どもが「楽しかった!」とスカッとして帰ってきた。

 

そのうち学校になれると,

 

友だちの影響で1年生の終わりからアルバイトをするようになり

 

自分でPCを購入した。

 

自分でお金の管理をするようになった。

 

最初のころには想像もつかないような成長を感じた。

 

 

 

サポーター活動など強制しない

 

自立した環境がうちの子に合っていたと思う。

 

教師がよく生徒を見てくれていて

 

『最近がんばりすぎてない?ムリしないで』

 

などと心配してくれる。

 

先生と生徒の距離が近く,

 

進路について細かく相談にのってくれている。

 

 

 

子どもは

 

『学校が楽しくて仕方ないので卒業したくない。留年したらダメだよね?』

 

と聞いてくるほど。

 

それほどに学校の居心地が良いようである。

 

 

保護者の方のレポートは

 

この記事を読んでいる保護者の方にとっても

 

お役に立つのではないでしょうか。

 

 

懇談

プレゼンの後は先生,生徒さんたちと懇談する時間がありました。

 

こちらについてはQ&A方式でお示します。

 

 

Q.1学校・適応指導教室に来所して説明してもらうことはできる?

 

できます。私立通信制高校合同での報告会の開催もできます。

 

 

 

Q2.卒業までに何年かりますか?

 

3年で卒業できます。

 

ちなみに公立の通信制高校は基本4年,技能連携などで最短で3年です。

 

 

 

Q3.メンタルサポート体制は?

 

スクールカウンセラーは2名います。

 

その他,学校携帯でいつでも教員に相談できます。

 

その分,教員は大変ですが生徒ひとりひとりを大切にできる体制をとっています。

 

職員室がなく,オープンにしてあり

 

来校したときも相談しやすいようにしています。

 

生徒の恋愛相談まで受けるし

 

卒業してからも卒業生が水戸キャンパスに遊びに来ることもあります。

 

教職員はメンタルケアの研修もうけています。

 

 

Q4.発達障害の子の受け入れはにはどんな気配りをしていますか?

 

専門職ではないので限界はありますが

 

公立学校の教員よりは経験値はあると思います。

 

また教員同士で経験を共有しあえるようにしています。

 

 

Q4-2 卒業してからも卒業生を受け入れている!?

 

“ゆりかごから墓場まで” のつもりで

 

ずっと受け入れています。

 

たまに卒業生の友だちまで相談にのっています

 

Q5.学校携帯を持っている対象の教員は?

 

常勤の職員までです

 

Q6.人事異動で学校の方針が変わったりすることはないのですか?

アクションプランにもとづいて,計画を立てています。

 

今とりくんでいるように

 

子どもたちの多様性を受け入れる,という

 

スタンスは変わらないようにしています。

 

 

 

Q7.新入や編入などで年齢差があると思います。

 

生徒さんどうしの年齢の差でとまどうことはありませんか?

 

新入生の中には19歳から入学する子もいる。

 

サポーター活動を通して交流するうちにハードルはこえられた。

 

新型コロナで交流の機会がへり,

 

距離を感じることもあるけど通信制高校だったことで,

 

ふつうだったら,出会うはずのない子と

 

であえるチャンスになったと思います。

 

編入・新入・転入の間でミゾは感じないです。

 

最初はヤンチャに見えたセンパイでも

 

見た目ほどではないということも経験できた。

 

中学校では不登校で学校には行けなかったが

 

今は学校が楽しくて留年したいくらいです。

 

 

 

Q8.高校に来る前は,どの程度中学校に通えていたのですか?

ほぼ3年学校を休んでいた子も少なくありませんが

 

ほとんどの生徒さんが通学できるようになっています。

 

子どもたちがスマイルサポーター活動していること

 

教員や,環境が変わったことが大きいと思います。

 

全日制だと″教員として”生徒とむきあう時間がほとんどですが

 

通信制は “人として” ふれあうチャンスが多いと思います。

 

学校自体が楽しい。

 

中学校に行けなかった分,高校では学校生活を楽しみたいという思いです。

 

Q9. 中学校に行っていなかったことで学習のハンデは感じませんか?

 

あまり心配なかったです。

 

課題は教科書を見ればできるくらいカンタンな内容にしてあり

 

高卒要件を満たすためにハードルを下げています。

 

一方,難関大を志望する子には個別で課題を出すようにしています。

 

Q10.通信制高校に対してイメージの悪さを持つ中学生もいます。

 

それを,どうのりこえましたか?

 

入学前には抵抗感がすごくあった。

 

でも最初に入ったオープンキャンパスで生徒同士でふれあってみて

 

そこで差別がなさそうだと感じた。

 

通信制高校にもいろいろあるので

 

一度行ってみたいと思ったところに見学してみると良いと思う。

 

適応指導教室のセンパイが定時・通信に行っていた。

 

卒業生から話を聞いていたので抵抗感はなかったです。

 

楽しければよいと思っていたので

 

そもそも行ったら恥ずかしいという思いはなかったです。

 

 

 

まとめ

今回は,狭域制をとる通信制高校の一例として

 

明秀学園日立高等学校通信制課程 の説明会について

 

レポートしました。

 

実は,今回大きなトピックにこそしませんでしたが

 

説明会の前も,最中も,後も

 

とてもていねいな対応をしていただきました。

 

会場でも先生と生徒さんの距離の近さが見てとれました。

 

 

また適応指導教室で課題になっている

 

生徒さんのアフターケアのことを中心に

 

とても良いニュースをもらうこともできました。

 

さらに今後の連絡や連携についても協力してもらえそうでした。

 

 

わたし自身,高校時代は暗黒時代でした。

 

わたしが高校生の時に,こんな通信制高校があるなら

 

本気で転校したかった…。

 

 

今,お子さんが全然学校に行けていなかったとしても

 

高校からは本当に変われるかもしれません。

 

 

保護者の方にとってもいいニュースだと思いますが

 

保護者の方や生徒さんを応援する立場としても

 

今回の説明会はとても有意義なものでした。

 

 

今後も機会があれば通信制高校について

 

レポートしていきたいと思います。

 

■明秀学園日立高等通信制課程HP
https://www.meishu.ac.jp/tsushin/index.html

 

蛇足ですがこんなグッズまでいただいてしまいました(笑)

 

もっと,ちがう通信制高校についても知りたい

 

という方にはコチラ

 

 

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