カウンセラーがおどろいた,教師のテクニック3選

学校

公認心理師のツナカンです。

 

ふだんは不登校のお子さんや

 

子育てに悩む親ごさん

 

学校の先生を

 

心の面からお手伝いしています。

 

 

仕事柄よくお手伝いするのは

 

学校の先生ですが

 

たとえば,小学校では

 

 

クラスでおちつかずに,歩き回って授業に集中できない子がいます。

 

わたしの指導力不足なんでしょうか…。

 

 

という相談をうけることがあります。

 

わたしは教育のプロではありませんので

 

先生方を評価することはできません。

 

むしろ先生方のとりくみから学ばせてもらうことも

 

逆に多く,いろいろな先生方の授業方法を

 

先入観なく見ることができます。

 

そんな教育の素人だからこそ言えることもあります。

 

今回は

 

わたしが授業参観をしていて

 

『これはすごい!』

 

と感心した先生のテクニック

 

をご紹介します。

 

先生は,何気なくやってのけているのですが

 

ちがう立場から見ると

 

かなりツボを押さえた対応をしていることがあります。

 

先生方はそれに気づいておらず

 

 

いや,そんなに大したことができないので…

 

 

 

と自信をなくしていることがあります。

 

ですから,わたしのような授業の素人であり

 

教師とはちがう立場でものを見ることで

 

先生が気づかずにやっているスゴイことを

 

うきぼりにすることができるのです。

 

それから,まがりなりにも

 

わたしも専門学校の教員をしたり

 

子ども向けの授業をすることがありますので

 

わたしが気を付けているポイントについても

 

付け加えたいと思います。

 

今回の記事を読んでもらうことで

 

子どものしつけや

 

勉強を教えるときの行きづまりを

 

解消するためのヒントが得られます。

 

先生方はもちろん

 

家族が知っていても損することはないでしょう。

 

・出しゃばりな子をムードメーカーに
・沈黙を作る
・トラブルをチャンスにする

 

 

 

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カウンセラーがおどろいた,教師のテクニック3選

わたしが授業を見させてもらった中で

 

「これはすごいなぁ」

 

と思ったテクニックは以下の3つです。

  • 出しゃばりな子をムードメーカーにする
  • 沈黙を作る
  • トラブルをチャンスにする

 

 

 

 

出しゃばりな子をムードメーカーにする

かってに話しだした子を起点に意見を引き出す方法 です。

 

あるベテランの先生の授業でした。

 

先生が子どもたちに意見を求めたところ

 

手も上げずに,だしぬけに聞こえる大きさの声で

 

答えを言いました。

ふつうだったら

 

「ちょっと待ってなさい」

 

とか

 

「手をあげてから答えようね」

 

と言うところかと思いきや

 

そう!他には意見がある人は!?

 

と,

 

逆にその子を起点に

 

他の子にも意見を引きだしました。

 

 

もちろん,その後は他の子からも意見が出てきました。

 

さらに,その先生のすごさは続きます…

 

出しゃばっても否定されなかった子は

 

ますますしゃべりたくなります。

それでも先生は否定せず

 

さらに

 

今なんて言ったの!?

 

と聞き,さらに他の子の意見も求めたのです。

 

こうしてその授業は,盛り上がっていったのです。

並はずれて,おだやかで

 

やさしい先生ではありましたが

 

それだけではなく子どもが授業の主人公になり

 

まるで先生は司会者のようでした。

 

子どもが,かってに意見をしたとしても

 

むしろ利用してしまうテクニック

 

しびれました。

 

 

 

 

沈黙を作る

授業に沈黙でアクセントをつけるのです。

 

よくある

 

 

~さんが静かになるまで先生は何もしません!

 

というものではありません。

 

授業の途中で,メリハリをつけたいときに

 

そっと

 

「少し静かにしてみましょう…」

 

と1~2分くらい沈黙の時間を作るのです。

 

そうすることで

 

注意を先生の方にひきつけるだけではなく

 

子どもたちが自分がしていることを自覚できるようになります。

わたしはマインドフルネスを心理支援に

 

使っていますから,これを見たときにおどろきました。

 

先生にどのような意図でやっているのか聞いたのですが

 

とくに意識してやっていたわけではないそうです。

 

シンプルに急に黙れば良いというものでもなく

 

ふだんから,先生がうまくクラスを作れているから

 

こういうこともできるのでしょう。

 

 

 

トラブルをチャンスにする

家庭訪問のときに親子と話すのが

 

もっともメジャーな方法です。

 

子どもが学校でトラブルになると

 

保護者に電話をしたり

 

学校に来てもらうことが多いのですが

 

そういう対応が続くと

 

親も

「また学校から連絡がきた」

 

 

と学校に対してイヤな思いを強くします。

 

そこで先生は家庭訪問をします。

 

先生にとっては楽ではない状況だと思いますが

 

家庭訪問をすれば,親・子・先生の三者がそろいます。

 

家族にとって,家はふみこまれるとイヤになりますが

 

逆に,家だからこそ話せる話題や

 

表情があるといいます。

親・子・先生がそろったところで

 

一緒にできる目標について話し合ったり

 

学校では見せない先生の姿を見せることで

 

心理的に近づけるようなかかわりをしているのです。

 

心理職で家庭訪問をするのは

 

あまり多くはありませんから

 

そこで先生がどんなことをしているのか

 

学べるところが多くあります。

 

 

 

カウンセラーが授業をするなら

カウンセラーの授業は

 

指導要領にしばられませんので

 

いろいろと自由にできます。

 

なので,わたしが実際に

 

小学校でやった授業で

 

工夫したことを付け加えてみます。

 

それなりに子どもたちの関心を

 

引くことはできたし手応えはありました。

 

わたしは夏に教員向けの講座を開くこともあって

 

きびしい先生方の目にさらされながら

 

いろいろと工夫をしてきました。

 

まさに,教師にきたえられた授業なのです。

 

先生の参考にはならないかもしれませんが

 

 

カウンセラーの授業なんてたかが知れてるだろ

 

 

 

と思いながら読んでみてください。

 

もしかすると,先生が見落としがちな点もあるかもしれません。

 

  • 話をきくことのメリットを前もって伝える
  • 子どもの気持ちを想像して問題意識を共有する
  • 授業を始める前に練習してもらう
  • 意見には「ありがとう」を伝える
  • 「OK」が基本
  • 重要なポイントはくりかえす

 

 

話をきくことのメリットを前もって伝える

「この話をきいてもらうことで~が解決できます」

 

という具合です。

 

人は,これからどのようなことがあるのか

 

これから起きることにメリットがあるのか

 

それともデメリットがあるのか

 

それがモチベーションを左右します。

 

子どもも同じです。

序盤に子どもの知的好奇心を少しくすぐって

 

それから話し始めます。

 

「この話をきいてもらうことで,あなたに~なメリットがありますよ」

 

と伝えると,顔が上がります。

 

 

 

子どもの気持ちを想像して問題意識を共有する

「もしかしたら~だなって思ったことないですか?」

 

こんな風に,

 

自分の子どもの頃を思い出したり

 

これから子どもたちが経験するかもしれないことを予想して

 

子どもと問題意識を共有しようとします。

 

すると,

 

自分の話をしてくれるのかもしれない

 

 

 

という意識で向き合ってくれます。

 

「…なことってなかった?」

 

そう問いかけるには,子どもの気持ちを想像することが必要です。

 

 

 

授業を始める前にルールを練習してもらう

「わたしの授業のルールは…です。では練習してみましょう」

 

このように,子どもたちにルールを前もって知ってもらい

 

そして,それを守ってもらう練習をします。

 

例えば,

 

 

先生(わたし)はロボットです。

 

みなさんが話をきいてくれている間は動きますが

 

一人でも歩き出すと,止まってしまいます。

 

 

という具合です。

 

そして実際に,子どもたちには指示に従ってもらったり

 

あえて指示から外れた行動をとってもらいます。

そしてわたしがどうなるかを見てもらいます。

 

子どもたちは大人以上に素直ですから

 

つまらない授業はつまらなさそうな顔になるし

 

乗れている時には,楽しそうにしてくれます。

 

例で示したように,ちょっとユーモアを入れるのも良いです。

 

ルールを守らないとどうなるのか

 

これを体験してもらうのは特に重要だと考えています。

 

 

 

意見には「ありがとう」を伝える

「意見をくれてありがとう」

 

これだけのことですが

 

このコメントが意見を出すことを

 

強化してくれます。

 

たいていクラスにはリーダーシップを持っている子がいて

 

そういう子が口火を切ってくれますが

 

意見をしてくれたことにお礼を言うと

 

 

もしかして自分にも言ってくれるのかな?

 

 

 

と子どもたちの期待をふくらませることができます。

 

 

 

「OK」が基本

「OK!そういう意見もあるね。」

 

授業をしていると必ずと言っていいほど

 

的を外れた意見が出たり

 

わざとおどけるような意見が出ます。

 

それに対して

 

「それはどうかなぁ…!?」

 

という反応をすると

 

それが意見することの弱化になってしまいます。

 

ですから,ふさわしい意見もそうでない意見も

 

「OK!」と言ってあげると,

 

少しずつ子どもたちが元気になります。

前述した「ありがとう」とあわせると

 

効果は絶大です。

 

もしあまりにも不適切な意見が出たときには

 

「その意見,あとでちがう場面で聞かせてね。」

 

なんて返すと

 

ほとんどの子どもたちはそれが不適切な意見だと悟ります。

 

 

 

重要なポイントはくりかえす

「~は…です。もう一度言いますよ,~は…です。」

 

この,くり返しを意外と忘れていたりするんです。

 

 

このくらいわかってて当たり前だよね…

 

という考えは,ついつい出てしまうものなのですが

 

適応指導教室で関わっている子たちを見ていると

 

この“できてて当たり前”が当たり前ではないことに気づきます。

 

ですから,聞きもらしをへらすために

 

あえて二回伝えたり,スライドなどで視覚化したりします。

 

先生方へのコンサルティングをしていて

 

このようなことに気づいたことです。

 

 

 

 

まとめ

 

今回は

 

先生が気づいていない,先生がやってるスゴイ教え方

 

を紹介しました。

 

全てではなくても

 

先生はもちろん

 

家庭でしつけをするときにも使えるものもあるはずです。

 

よければ参考にしてみて下さい。

 

 

 

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